ある風車被害者の独白11


私は要注意人物
                   2013年9月 3日


 以前から、気になっていました。私の家に来客があって見慣れぬ車が止まると、必ず軽トラが近くに駐車するのです。先日、車検で代車をガレージに止めていると、やはり、あの車が止まっています。私は帽子を目深にかぶり、サングラスをして、タオルを首に巻き、外に出ました。あの車から誰かが凝視しています。アイツです。私は、アイツの前で、帽子を脱ぎ、サングラスを外しました。アイツはぎょっとしています。ニーッと私が笑うと、彼もまたニーッと笑いました。

 やっぱり、彼は私を見張っていたのです。私の家に出入りしている人をチェックしていたのです。そういえば、奇妙な噂が広まったことがありました。

 風車被害に遭って、多くの人が私の家を訪ねてくれましたが、思いもしない、破廉恥な噂が広まってしまいました。私は夫に先立たれ、一人住まいですが、こんな年齢にもなって、色恋沙汰に関わる噂とは、草葉の陰で夫も苦笑していることでしょう。なんと陳腐で下劣な手法なのでしょう。敵はまるで○ク○です。

 事程左様に、私は風車推進派には、困った存在なのでしょうね。

 「畑地区のような風車被害者を新たに出してはいけません。風車が建設されたら、終わりです。」 私はどこにでも行って、私の被害を声を大にして皆さん方にお伝えしてきました。そして、なんとか他地区の風車建設阻止に、微力ながら貢献できたと思っています。

  7月7日 大平山風力発電建設について池田区区民投票がありました。   
      「隣の畑地区の問題が解決しないまま、風車を受け入れることはできない。不安
      である。」と、76%の反対票で否決されました。
  8月2日 日高池田風力発電(5基)・大平山風力発電(4基)が事業廃止という公告が官報
      に記載されました。

 しかし、まだ安心はできません。推進派は、まだ何か画策しているようです。私の見張りもその一環なのでしょう。