今田地区まちづくり計画

今田地区のまちづくり方針

1、 今田地区まちづくり計画の役割
 今田地区は四方を山々に囲まれた自然豊かな田園風景の広がる地区で、日本六古窯に一つに数えられる丹波焼の産地としても有名で、観光面においても恵まれた土地柄といえます。
今田地区は誕生以来、平成11年の多紀郡4町の合併まで1村1町で経過し、子供達も保育園から中学校まで同じ顔ぶれで友好を深め、今田地区の一体感は特筆すべき財産であります。

また、福知山線の複線化に伴い、阪神間への通勤・通学の利便性から、多くの宅地開発が進み、人口も増加し活気ある地区となりましたが、少子高齢化社会の波は今田地区にも例外なく押し寄せ、人口も減少傾向にあり、近年のライフスタイルの変化により、その一体感もやや希薄になってきているように思われます。

そこで、今田地区を誇れるふるさととして、今後も「今田で住み続けたい」「今田で住んでみたい」と思えるよう、現状と課題を踏まえたうえで今田の将来像を明確にし、その実現に向けて一体となる指針として「今田地区まちづくり計画」を策定します。
なお、この計画はその時々のニーズにあった計画とするため、定期的に見直しを行い、より効果的な計画になるようにします。

2、 今田地区の現状と課題
(1)人口と世帯数の推移
平成11年合併当時の今田地区の人口は4172人、世帯数は1134世帯で、高齢化率は21.12%で市全体の高齢化率23.38%を大きく下回っていました。

しかし、平成24年3月末では、人口3794人、世帯数1372世帯、高齢化率は27.10%と市全体の高齢化率27.85%とさほど大きな差のない状況になりました。

人口が378人も減少しているにも関わらず、世帯数が193世帯も増加していることは、核家族化が進んだことを如実に表していると言えます。

   人工  世帯数    高齢化率  
 H11 H24  増減  H11  H24  増減  H11  H24  増減 
4127  3794  △378  1134  1327  193  21.12  27.10  5.98 


(2)現状と課題
今田地区の将来のまちづくりを考える上で、以下の5項目について地区の現状と課題を整理します。

@安心・安全のまちづくり・・・「安心・安全計画」に反映
阪神淡路大震災以後、国道372号の交通量が激増したことにより、県道等の幹線道路の交通量も増加し、歩行者等に子供や高齢者の方の危険度は増すばかりです。

通学時の子供の安全確保は重要な課題ですが、一部有志による見守り活動は行われていますが、継続的な活動を展開するため組織化を含めた検討が必要です。

また、自治会単位での防災マップ作りが進められていますが、いざち言う時に備えての防災体制の確立や、日ごろの訓練等の実施など災害に強いまちづくりも考えていく必要があります。

A充実した福祉のまちづくり・・・「福祉計画」に反映
いつまでも今田に住み続かていくうえで、地域福祉の充実は解決しなくてはならない課題の一つです。

医療や介護などの問題に加えて、JRの駅や市内主要施設へのアクセスとなる公共交通機関の便が極端に悪い今田地区では、その充実あるいはそれに代わる新たな移送サービスの検討が重要な課題となっています。
また、核家族化が進み高齢者の一人暮らしあるいは高齢者のみの世帯が急増するなか、地域を挙げてケアする体制づくりが必要であり、障がい者等を含めた地域ぐるみのサポート体制を確立する必要があります。

B自然・環境・景観を守るまちづくり・・・「環境計画」に反映
今田地区は自然豊かなまちですが、近年のライフスタイルの変化や観光客の増加・通過交通を含む交通量の増加などにより、その自然環境がおびやかされつつあります。

四方囲まれた峠や2か所あるダム周辺では大量のごみの不法投棄が目立ちますし、農業従事者の減少及び高齢化により放棄された田畑も目につくようになりました。

比較的植林された樹木が少なく、秋には見事に色づいた紅葉が我々の目を楽しませてくれますが、最近ではほとんど山林に人の手が加えられることもなく、その美しい景観を今後も維持で来るか不安もあります。
今田の自然は子孫に受け継ぐべき大切な財産であり、それを守る取り組みは重要な課題といえます。

Cすばらしい教育・文化のまちづくり・・・「教育計画」に反映
今田の子供達は今田の誇れる宝です。
この子たちが今田に魅力と愛着を感じ、今田で住み続けてくれることこそが今田地区まちづくり計画の最大のテーマといえるかもしれません。

今田の子供たちを育てるのはその両親や家族だけのものだはなく、今田の子供達は今田の皆さんで育てて頂き、その子供たちがまた次世代の子供たちを育てていくようなまちづくりこそが、将来ある今田地区のまちづくりにつながるのではないかと考えます。
また、そんな子供たちをいじめや虐待から守るのも、今田地区住民の大切な務めです。

D広がりある交流のまちづくり・・・「交流計画」に反映
今田地区のまちづくりを進めるにあたり、各世代間や各団体などの交流は地域のつながりを深める大事な取り組みであり、連携することによりそれぞれの取り組みをより充実したものにすることができる利点も生まれます。

また、豊かな自然や丹波焼。温泉などの観光施設、四季折々の豊富な農産物など、今田の特色を生かして他地域や市外の方との交流も、今田の魅力を知ってもらううえで大切な取り組みと考えます。