ヨット(5世)の模型の作り方          

1.まず写真や実測値を元に簡単な図面を引き、輪切り状態でその通り芯ごとのキールやビームの
型紙を作る。(当時はドラフターもT定規も無かったため結構苦労しました)

2.型紙に基づいてバルサ材を加工し骨格部分を組み立てる。部材に番号を打っておくと分かりやすい。

3.バルサ材でハル部分を張っていく。カーブになっているのでバウからスターンに大体3〜4枚ぐらい
継ぎ合わさなければうまく張れません。根気の要る作業です。

4.全体の上からパンティストッキングを被せ、FRP樹脂を塗りペーパー掛けを行った後、
表面をツルツル状態にするためパテ処理を行う。
一度目は乾くまでに3日ほど掛かるが、2度目3度目は1日くらいで乾く。
パテも乾いたら全体をペーパー掛けして仮塗装を行い凹凸の確認作業を行う、という工程を
3度ほど行う。(この間の写真はありません)。

5.デッキを張る
マストは取りあえず仮の棒を挿しておく。各ステイは中のビームなどに止めておきデッキ材に
開けた穴から外に出し、後でハトメを付ける。

6.マスキングして塗装を行う。塗装作業の基本であるが、一度に厚塗りせず、薄く塗って
乾せながら塗り重ねて行く。

7.細部を仕上げて出来上がり。
トゥーレール、ジブシートリーダーは鉄道模型のレールを使用。文字類はカッティングシートを切り抜いて使用。
セールは化繊の障子紙にシームをミシン縫いしたりバテンポケットやクリングルの穴加工などをしています。
あとバウハッチやスライドハッチは透明のプラバンを裏からブラック色に塗っています。ウィンチ、グースネック、
ブロック類、フェアリーダーなどは帆船模型の部品を流用しています(最近は手に入りづらいかも)。





このあたりの写真はウインチの色を塗る前の写真です。
  

※以上、ざーっと走りましたが、実際制作に掛かった日数は、製作方法の検討、部品の調達、
FRPやパテの乾く時間、など諸々ありまして約45日ほど掛かりました。
私が大学卒業が決まった時の暇な時間だったから出来たのだと思います。
残念ながら震災の時にデスマストしたり、部品もいくつか紛失してしまい現在は完全な形をしていませんが、
先日から少しづつ部品を集め始め、復活させようと頑張っています。
 「よし!俺も一つ作ってみよう!」と思われた方にはいつでもご相談に応じますので連絡下さい。
なお、5世のビームがちょっと広いんじゃないですか?、というコメントは却下。

今達純一(管理者)