ボランティア活動記録第9回(ボランティア講座第2回)

日時     平成18年3月18日(土)

参加者    17名(ボランティア14名、スタッフ3名)

講師      木戸瓦店 木戸氏      

 

場所     立町の町屋

 

講義内容  屋根補修の考え方

 

作業内容  鉄筋コンクリート基礎の設置(鉄筋組み立て、コンクリート打設)

午前中は、木戸瓦店、木戸氏に屋根補修の考え方と言うことで講義してもらいました。実際に屋根に上がっての木戸氏の話は具体的でわかりやすく、好評でした。

昼は、河原町町並み保存会の会長さんの店でいただきました。

昼からは、鉄筋コンクリート基礎の続きをしました。鉄筋の組み立てをしてから、型枠を建てて、基礎のフーチング部分のコンクリートを打設しました。

予定より早く生コン車が到着したんで、かなりあせりましたが、バケツリレーでなんとか無事仕上げることができました。本当にお疲れさまでした。

しかし、ボランティアのパワーは偉大でした。脱帽!!

 

 
                              

概要   内容  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 

 

 

 

 

 

 

 


      

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

木戸氏の講義のポイント

 

         

1 瓦の上を歩くときの注意

・瓦の上を歩くときは必ず一つ飛ばしで瓦を踏むこと(同じ瓦の上、隣の瓦の上を同時に踏まないこと)

 ・すべるので水道の上は歩かないこと。

・葺き土がゆるんで粉になっている時は瓦ごと滑るおそれがある。棟を越えた反対側の瓦に割竹を差し込んでこれに命綱をくくりつければよい。

 

2 補修の土

 ・土はふるい土を練り直して使えばよい。ただしすさを混ぜる必要がある。すさはわらを混ぜるが、なければ畳を利用すればよい。一週間も寝かせればよい。

 ・新しい土にも古い土を混ぜれば強くなる。

 

3 補修の方法

 ・瓦のずれは、垂木程度の太さの棒で上の方からたたきながら一段ずつ整えていけばよい。瓦のずれくらいなら、素人でも十分直せる。むしろ、もったいないから、自分でなおしなさいと言ってる。

 ・部分的に瓦を差し替えるのは、下から見て右側から順番に横から差し込んでいく。

 ・葺き土が粉々になっており、葺き土を追加する場合は、葺き土を押さえている竹や板の間毎に固まりで除去し、アスファルトフェルトを曳いてから、葺き土を入れる。除去した土は練り直して使えばよい。ただしわらを追加する必要がある。

 ・葺き土は、下から見て右側の平たい部分があがるよう、真ん中より右側に寄せて葺く必要がある。そうでないと、雨漏りしてしまう。

・軒先瓦や、のしの平瓦は、必ず、水勾配の下側を一寸程度以上あけて、葺き土をしなければならない。でないと毛細管現象で水が裏側に回ってしまい、雨漏りの原因になる。

 ・軒先とけらばの瓦と押さえの本がわらの丸瓦は、銅線でくくる必要がある。銅線はスクリュー釘で必ず垂木に打ち込むこと。

 ・押さえの本瓦の丸瓦は、土をとがらして入れて葺くのがこつである。

 ・のしと壁際の平瓦は、必ず水が流れるよう角度をつけて葺くことが必要。また葺き土は、少なくとも下流側一寸程度はあけて、半分から上に葺くことが必要。

 ・平瓦の隙間の漆喰は南蛮漆喰を使う必要がある。竹とかビニールパイプで形どりしてかぶせれば素人でもうまくいくのでないか。接着剤で貼り付けるだけの製品も売ってる。

 ・面戸漆喰は南蛮漆喰を使う。

・平瓦積みには、南蛮漆喰で貼り付けるようにしてもよい。