ボランティア活動記録第8回(ボランティア講座第1回)

日時     平成18年3月4日(土)

参加者    16名(新たな講座受講者7名、既ボランティア登録者5名、スタッフ3名、見学1名)

講師      松井      

 

場所     立町の町屋

 

講義内容  耐震補強の考え方

 

作業内容  鉄筋コンクリート基礎の設置(床堀、砕石入れ)

                              

概要   内容  

   

午前中は、構造建築家の松井氏による耐震補強の考え方ということで、講義がありました。実際に立町の町屋を使っての、耐震診断と補強の提案は具体的で、受講者は建築に関係ない一般の人だったにもかかわらず、非常に分かりやすかったと大好評でした。活発に質問も出ていました。

昼にボタン汁をいただいてから、午後から耐震補強の作業実習として、立町の町屋に鉄筋コンクリート基礎をつくる作業を行いました。みなさん本当に楽しみながら作業をしておられました。

講座受講者は全部で13名で、男女は半々、高校生も2名いました。参加動機はさまざまでしたが、やはり古民家保存に興味があることが一番のようでした。それと、日曜大工が好きで技術を学びたいとか、現在古い家に住んでいるが地震が不安で耐震補強の知識を学びたいとか、いろいろな理由から参加されていたようです。高校生の二名は担任の先生に勧められたからだそうです。

また、参加されての感想は、耐震補強の講義が参考になったという声と、作業が楽しかったいう声が大半で、好評だったようです。古い家でもちゃんと補強すればだいじょうぶということが分かって、大変勉強になったとか、わいわい言いながらでき作業が楽しくて「はまりそう」という声が聞かれました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

松井氏の講義のポイント

 

○耐震補強の考えで一番確実で安価なのは耐力壁を設置し、すでにある土壁や袖壁も含めて、地震力以上の耐力を確保することである。

○ただし、たれ壁等の雑壁も入れての計算は、建築確認では認められない。でも、実際には効果が認められるので、確認の不用な建物の改修では使えばよい。

○耐力壁は構造用合板を15㎝ピッチ以下で釘打ちし基礎を設置して、アンカーボルトで連結する必要がある。両側の柱と上部の桁、下部の土台が必要であるが、釘打ちは柱部分だけでもきく。

○基礎を入れない耐力壁の評価については微妙。なんとも言えない。

○実験では45㎝以下の袖壁は耐力が認められない。

○両側に耐力壁のないたれ壁は耐力が認められない

○床の強さは一階ではあまり問題にならない。二階では重要になるので、梁に直接合板を釘打ちして剛床を作れば耐震性は高まる

○表のミセ部分の建物は奥行き方向の壁耐力は問題ない。間口方向基礎を3列に通して施工して両袖に耐力壁を設置するということなので、計算で確認する必要はあるが、問題ないと思われる。また、もちろん、基礎を箱形につなげばよいが、そこまでは必要ない

○奥の座敷部分の建物は、袖壁の耐力壁を設置するだけでだいじょうぶ。仕口ダンパーまでは必要ない。仕口ダンパーはあまり信用できない。

 

 

感想

感想は、耐震補強の講義が参考になったという声と、作業が楽しかったいう声が大半で、  なかなかよかったようです。古い家でもちゃんと補強すればだいじょうぶということが分か   わかって大変勉強になったとか、わいわい言いながら作業ができて「はまりそう」という声   が聞かれました。

 

 
 

 

 


                                                                                                  

 

 

 

反省点

    講座が全10回全部の参加が必要な印象をもたれて、気軽に参加できないとの声が聞かれた

 

 

 

    次回は3月18日(土)です。全講座を受講する必要はありませんので、是非気軽に参加

下さい。