ボランティア活動記録第11回(ボランティア講座第4回)

日時     平成18年4月22日(土)

参加者    20名(スタッフ含む)

講師      大西工務店 大西棟梁      

 

場所     大西棟梁作業場、立町の町屋

 

講義内容  道具の使い方と手入れ方法

 

作業内容  土台および柱の加工(墨付け、ほぞ、ほぞ穴の加工)

                              

概要   内容  

午前中は大西工務店の大西棟梁に、大工仕事の基本的な道具の使い方と手入れ方法を講義していただきました。場所は道具がそろっているということで、大西棟梁の作業場で行いました。

話しは、なかなか聞くことができないプロのコツといった内容で、大変貴重な機会だでした。今回新たに3名の方も参加され、、みなさん熱心にメモを取りながら真剣に聞いておられました。

午後からは立町の町屋に移動して、前回の続きの土台と耐力壁部分のほぞ、ほぞ穴の墨付けを行い、電動のこ、手のこ、ノミを使ってほぞの切り出し加工と、ノミを使ってほぞ穴の掘り出し加工を行いました。

前回よりは慣れてきましたが、やはり難しくて、なかなかすすみませんでした。でも真ん中の通りは組み立てが完了しました。

今回も、わいわい言いながらみんな本当に楽しそうにしてました。

時間はプロの何倍もかかりましたが、仕上がりは、プロから合格点を貰えるものでした。

 
   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大西棟梁の講義のポイント

 

(安全面の注意)

・服の袖は必ず絞っておく。また服のすそが出ないようにする

・電動工具の調整をするときはめんどうでも必ずコンセントを抜いて行う

・電動工具の安全装置等に細工をして使わないこと(例えばマルノコの安全カバーを上げたままになるよう木片をつめる等)

・ノミを抜く時は力を入れて抜かない。引き抜いた反動で必ず膝を突く

(道具の手入れ、扱い)

【カンナ】

・カンナの台直しは曲尺を二本当てて行う

・台は先と刃の近くの部分が大切、途中はへこんでいても大丈夫

・刃の調整は絶対に台の後ろを叩いてはいけない(角の部分を叩く)

・刃の二枚目が出ると駄目

・電気カンナの刃は付属の道具を使って最初に0に合わす必要がある

・カンナはすごく堅い木と柔らかい木が削り難い。特にスギは削りにくい

【ノミ】

・ノミはカツラ(金の輪)の部分を叩いてはいけない

・カツラは時々叩いて適当な位置になるよう調整する

・ノミは裏が命、置くときは必ず反対側に寝かせて置く必要がある

・ノミを研ぐとき、中仕上げ砥石でといで、裏に指で触ってみて引っかかりが出たら、裏側を少しといでから、仕上げ砥石にかかる

・裏だしの時は、鉄の板と金剛砂で行う

・ノミの刃先の反りは叩いて直す

・ノミの刃先は真っ直ぐでなく少し角度をつけた方が扱い易い、これは人の好みによる

・ノミはまっすぐに入れる

【ノコ】

・手ノコ、マルノコとも切るとき刃の入れ始めが大切、最初にまっすぐに入ればいやでもまっすぐいく

・手ノコの場合、柄の後ろの方を持つこと

・マルノコは台が90度になっているか確かめてから使用するクセをつける

・手ノコは縦引きと横引きの刃があるから使い分けること

・ノコのアサリがばらついていたらまっすぐに切れないので使わないようにする    【砥石】

・砥石は水をつけたまま凍らせないこと。割れてしまう。目の細かい高いものほど割れやすい

・砥石は必ずといた後平滑になるように修正をする必要がある。修正はコンクリートブロックで行う

【木の加工】

・木の仕口の加工は先にオスを作る。それから、現物に合わせて墨付けして、メスの加工をする

・検尺をまっすぐな木で作っておく。検尺は必ず一軒の家に一つとする。

・土台はくりかひのきがよい

・桁や梁は芯をはずした木を使うのがよい