南日本新聞ニュースから [2004 08/04 07:56]

3隼人舞、初競演 町合併50年記念し「隼人サミット」
−大隅隼人移住先 京都の保存会も参加

 古代南九州に居住した隼人について考える「隼人サミット」が1日、隼人町の農村環境改善センター
であった。大隅隼人が移住したとされる京都府京田辺市に伝わる大住隼人舞の保存会も訪れ、県内
の2つの隼人舞と初めて競演した。隼人町が合併50周年を記念し、町名にちなんで開催した。歴史
ファンら約600人が見守った。
 大住隼人舞は京田辺市の無形民俗文化財。長く途絶えていたが1971年に復活し、現在は保存会が
継承している。サミットでは地元の大住中の生徒13人が「振剣(ふりつるぎ)」「楯伏(たてふせ)」「松明
(たいまつ)」など6種類の荘厳な舞を披露。隼人町の鹿児島神宮、鹿児島市のせばるの両隼人舞もあり、
観衆を楽しませた。
 森浩一同志社大名誉教授の講演では、大隅隼人や阿多隼人を解説。京都や奈良に移住するなど移動
性に富んでいたとして、「全国各地にオオスミやハヤトの地名があるが、資料は残っていない。今後は
移住先についての学問も重要になるだろう」と話した。
 サミットでは鹿児島と京都、奈良の歴史研究家らをパネリストとするシンポジウムもあり、隼人について
意見交換した