巡礼の作法
札所・寺院に参拝する際、最も大切なのは各々の心持ちですが、巡礼の作法として一連の流れがございます。
山門の前で一礼
お寺に入る前に、まず一礼を。
水屋で、口をすすぎ、手を洗う
お参りする前に、身を清めるという意味合いがあります。
鐘楼で、鐘をつく(自由につける札所のみ)
自由に鐘をつけるお寺のみ、また参拝後に鐘をつくのは「戻り鐘」と言い縁起が悪いため、避けること。
本堂で、ローソク、線香、賽銭を献納し、合掌、お経をあげる
本来は写経を納めると良い。また、新西国霊場では、お寺によって、御本尊が違う(新西国霊場の御本尊がある)場合があるので、ご注意を。
納経所で、納経帳や掛軸などに朱印をうける
朱印をうける納経帳、掛軸などは各お寺でご用意しています。
山門を出たら振り返って一礼
最後にもう一度、仏さまに感謝の心で一礼します。
用語
遍路(へんろ)
四国88ケ寺を巡礼すること。
巡礼者のことを古くから”お遍路さん”と親しみを込めて呼んでいる。
同行二人(どうぎょうににん)
遍路は険しく、またくじけそうになることがある。
様々な苦難を弘法大師とともに、いつも2人で巡礼することを指す。
接待(せったい)
お遍路をしていると、寺院でまた道端から様々な人から、いろいろな
接待を受けることがある。接待は飲食物の提供であったり、励ましの
言葉であったりするが、四国全体でどこでも受ける。
車接待意外は断ってはいけないという。古くからの伝統・美風土である。
打つ(うつ)
昔は、木の薄板でできたお札を寺に納め、その板を本堂や大師堂に打ちつけていたことから、お参りすることを「打った」という。
「打つ」のつく熟語集
本打ち 八十八ヶ所を全部まわること
順打ち 一番札所から順にまわること
逆打ち 八十八番札所から逆順にまいること ひょっとしたら弘法大師に会うことができるかも知れないと信じられている
打ち戻る お参りした道をふたたび戻る事
打ち技 来た道を戻らず別の道から次の札所へ進む事札所を巡ることをいう。
通し打ち 1回で全行程を巡礼すること。
区切り打ち 自分の都合に合わせて区間・行程を決めて巡礼すること。
一国参り 区切り打ち程区切らず、徳島・高知・愛媛・香川県ごとに区切って巡礼する。
結願(けつがん)
88ケ寺、全寺を巡礼したことをいう。
順打ちのときは88番大窪(おおくぼ)寺、逆打ちのときは1番霊山
(りょうぜん)寺、また区切り打ち、1国参りの場合は、88番目に巡 礼した寺院が結願寺となる。
結願後は、御礼参りのため高野山奥の院にも参拝し、遍路の旅は終了となる。
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