解説   誓願寺


 念仏の行者の一遍上人は、熊野證浄殿にお籠りして得た四句の文を、念仏とともに御札に記し、全国に広めようと、京都の誓願寺で布教をしていますと、一人の女性が御本尊のお告げと言って、本堂の額を六字の名号に、書き換えるように勧めます。
勧めに従って、南無阿弥陀仏の額を掲げますと、先刻の女性が顕れ、歌舞の菩薩となった和泉式部と名乗って、誓願寺の由来を語り、法楽の舞を舞って見せ、又六字の名号の額を礼して、奇瑞を示しました。


解説目次へ    展示室TOPへ    平成13年1月1日更新