*『 余 生 』
                                                            


*『余生』について

  還暦を過ぎた時はまだ第二の職場で頑張っていましたが、ここも長くは勤められないし、その
  先を考えると人生の黄昏を強く感じました。その時に、今まで乗り越えてきた道を振り返り、感
  じたままを起句と承句にしました。また、仕事を退いてからの思いを結句にしました。


*読みと解釈

  六十余春        夢の如く過ぐ         この世に生を受けて六十余年が過ぎた
  
ろくじゅうよしゅん     ゆめのごとくすぐ       今、思えば夢のようである

  人生正に是れ      幾山河             振り返ればこの六十余年は、幾つもの
   じんせいまさにこれ    いくさんが           苦難の連続であった

  惜陰残照         黄昏の路           今は歩んできたその道の足跡の中で残
  せきいんざんしょう     こうこんのみち        りの路を歩んで行こう

  事を辞し恩に報いて  古歌を楽しまん       仕事を辞めた後は、恩返しをしながら、
  ことをじしおんにむくいて  こかをたのしまん       古歌(詩吟やナツネロ等)を楽しもう