* 『 紅 葉 』
* 「紅葉」について
昨年11月仕事が一段落した後、久々に湖北の鶏足寺の紅葉を観賞できた時のもの。
少し時期的には遅かったのですが、その為か木々に残る紅葉と、既に落葉となった葉、更には今落ちてくる葉に斜陽が当たり光る華麗さとせつなさが作詞を動機づけました。
* 読みと解釈
詩の構造 平起七言絶句 韻=下平声一先 鮮 伝 前
せきるいしてなおいろどる こどうのまえ
積累して尚彩る 古堂の前
こっこくさんじて しゃようにひかりまう
刻々散じて 斜陽に光り舞う
らくようのとうおん そっかよりつとう
落葉の踏音 足下より伝う
きんじゅうのさんどう しきかあざやかなり
錦秋の参道 色香鮮やかなり
落ちて絨毯のように敷き詰められた落ち葉が、今なお斜陽を受けて古い寺のお堂の前で輝いている(人生の秋もそうありたいものだ)
参道を歩いている間においても、あちこちでちらりほらりと落ち葉が散り、斜陽を受け光ながら舞い落ちている
その中を、落ち葉を踏みしめながら歩くと、かさこそとした低い音が耳と足裏から伝わってくる
晩秋の鶏足寺の参道は、赤や黄色に色づいた紅葉が香るように鮮やかである