* 『 川 』
* 「川」について
 北島三郎が歌う「川」は今までも聞いたことがあり、また詩吟の仲間もよく唄っているのを聞いていました。
しかし、最近車を運転しながらフルバージョンをなんとはなしに聞いていていると、自分の思いに共鳴する歌詞であることがわかりこれだと思い作詞しました。
 漢詩の結句は、晩年を迎え、またこれから死を迎えるまでの間「ゆったりとした大河の流れの中で人生を過ごしたい」との願いを唄ったものです。
* 読みと解釈
詩の構造  仄起七言絶句  韻=下平声五歌   河 波 過
江上悠然として  万里過ぐ
こうじょうゆうぜんとして ばんりすぐ
天滴川と成り  大河に至る
てんてきかわとなり  たいがにいたる
じんせいのみちはこれ おんぎにあり
人生の道は是   恩義に有り
ちょうりゅうきょくせつして ふうはをおこす
長流曲折して    風波をおこす
人生は長い川の流れのように、蛇行を繰り返しながら進んでいくが、晩年は(万里過ぐ:長流の終わ
り) ゆったりとした大河の流れのように生きたい
ものだ。
人の生きていく正しい道は 恩を感じ、義理を欠かさないところにある
小さな細い川から大きな河に至るまでの流れは紆余曲折を繰り返しながらながれていくが、その度に波風を伴う
雨が集まり小さな川となり、その川が集まり大きな河となる
 長 江 (三峡) 下 り