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写              真
コ    メ    ン   ト

ハッチョウトンボのオス&メス

 モウセンゴケの生えている湿地には、トキソウが咲いており、日本で最小のトンボ、ハッチョウトンボが初夏から真夏にかけて飛び交います。
 真っ赤なオスとやや色の薄いメスが、決してこの湿地から出ていくことなく飛び交い、夏を楽しんでいるかのようです。
 夏が近づくにつれ、モウセンゴケも白い花を咲かせていき、やがてカキランも黄色の花を咲かせ、その存在をアピールするようになってきます。
 湿地には大型の花はなく、松も20cm程度の苗木という感じで、まるで自然のミニ庭園という趣でした。

上の写真:ハッチョウトンボのオスとトキソウ

   下の写真:松の幼木にとまるハッチョウトンボのメス

<1995年6月8日撮影 撮影地:旧今田町>

 残念ながら、この撮影場所には、現在ログハウスが建っており、この湿地はなくなってしまいました。(2000年現在)                  

カスミサンショウオの卵(1)

 最近、ビオトープが盛んとなっています。「篠山には、まだまだ自然がたくさん残っている」と言われますが、何となく<そうだな>とは思っていましたが、カスミサンショウオのことを教えてもらい、具体的に実感できるようになりました。カスミは、早春山辺の田圃の溝に卵を産みます。U字溝やトタンの柵(猪や鹿の防御のため)があると、田圃に入れません。昔ながらの田園風景の見られる所(里山)でしか、産卵できないのです。

<2000年3月撮影 撮影地:篠山市春日江>
カスミサンショウオの卵(2)

 カスミは、1年のほとんどを山の中で過ごし、産卵の時期になると(3月上旬)山辺の田圃に下りてきます。そして、田圃の縁の水の貯まっている所に産卵します。螺旋でゼリー状のものが2つ、真ん中でつながっています。手にしているのは、そのうちの片方です(上の写真と比べてください)。カスミの卵が、どれだけ発見されるかは、どれだけの自然が残されているかの指標となります。

 

<2000年3月撮影 撮影地:篠山市春日江>
カスミサンショウオの幼生

 友人に、カスミの話をしたことがあったので、農作業中に見つけたカスミの幼生をバケツに入れて待っていてくれました。ウーパールーパーのような感じで、エラのところからヒラヒラしたものが出ています。

 

<2002年3月撮影 撮影地:篠山市不来坂>
カスミサンショウオの親

 なかなか実物の親を見る機会がありませんでしたが、友人が田圃で農作業中に見つけ、私に知らせてくれました。洗面器に入れて帰る途中で、外に出ていました。指の先から粘着性の液を出して上っていったようです。体長は10cm程度です。

 

<2003年3月撮影 撮影地:篠山市不来坂>