日置川、もうサイコー!

☆チキン南蛮は美味いそうである。私は食ったことないが、延岡の甥っ子に云わせると「大阪にはチキン南蛮がないから行かんと。チキン南蛮もうサイコー!あー、チキン南蛮が食いてー。」なのだそうである。それがどうしたという向きもあろうが、甥っ子がそう云うんだから仕方がない。

向平キャンプ場、台風後の写真☆さて、私にとっては「日置川もうサイコー!」なのである。貝塚からクルマで3時間、10月9日午後9時、和歌山県日置川町・向平キャンプ場着。台風7号の被害で閉鎖との情報もあったが、キャンプ場は開いていた。多数の倒木が台風の激しさを物語っている。すぐ近くの温泉は台風で建物がつぶれ閉鎖中とのこと。(残念無念!)先行していたヨシモト氏と早速ビールで乾杯。がら空きのキャンプ場で静かな夜を楽しんだ。…がしかし、深夜になって到着するクルマが相当いるらしい。朝になってみるとテントがたくさん増えていた。(酔って熟睡してたから知らんかったけど、夜中にテントを張る物音や話し声が相当うるさかったらしい。)

☆翌10月10日、晴れ。ゆっくり朝食を済ませ、綺麗なトイレで出すものを出した後、(久しぶりのまともなキャンプ場で、トイレがちゃんとしてるのが嬉しい。)ハイエースに荷物とニンゲンを満載し、上流へ向け出発。玉伝小学校の前に駐車スペースを発見、その横の川原にファルトを降ろす。そこは流れが緩やかで、カヌーを漕ぎ出すのにちょうどよい場所であった。午前10時出艇。では裁判をはじめます。←その出廷ではない。

カヌーに乗って出発!の写真

 

日置川の風景の写真☆さすが南紀の川である。日置川も残念ながら上流にダムをもつが、ここまで流れてくる間に水はずいぶん綺麗になっている。底が十分透けて見えるので、それなりに水深はあっても浅瀬のように見えてしまい、はじめはひやひやしながら漕いでいた。しかし、底をこするほど水深の浅いところはほとんどない。目の前には和歌山らしい山の風景と川の流れである。この感じが大好きで、何度もやってきたくなる。思わず顔はニヤニヤし、鼻歌が出てくるのだ。ついでに下半身もニヤニヤし、鼻水が出てくるなんてことはないのである。それは夜のお楽しみだ。 …さて、穏やかな流れと木々の緑を楽しみながら、大きく右にカーブを曲がったところで前方からザザザザと瀬の水音が聞こえてくる。宇津木橋の手前、早瀬に入ったところで、前方を行くヨシモト艇が左に着岸。それについて着岸し、前方を見ると、橋の手前で大きな水しぶきが!…まずは、ファルトを降りて下見。流れが狭くなった右岸よりに2級+ほどの瀬が唸りを上げている。流れはところどころ大きく盛り上がり、下には隠れ岩があることをうかがわせる。

☆まだ水は温かいとはいえ、子供と昼食用の荷物、それにジャンプ(チワワ)を載せたまま沈したらタイヘンと、とりあえずは巻いて避けるつもりで、…が、しかし誰かがその瀬を通過するのを(ひょっとしたら沈するのを)見てみたいと思い、その場で昼飯にすることにした。シングルバーナーで湯を沸かし、定番のカップメンとおにぎりを食べていると、ポリ艇に乗った人が瀬を通過して行くではないか!さらにそれに続いて子供を乗せた2人乗りファンカヤックもあっさり通過した!!「こりゃファルトでも行けるんちゃうか。」と、まずはヨシモト氏と2人でトライしてみることにした。れっつとらい!

宇津木の瀬の写真

沈をしたときの写真☆少し上流までフネを運びスタート。水しぶきが唸りを上げる中に突入!…両側から波がおおいかぶさってきたが、意外とあっけなく通過。「おー、やったでー!」と喜びつつ子供たちが見ている岸へ近づけた時、支流からの流れ込みの水流を横に受け、バランスを崩し粗沈してしまった。先ほど通過した人たちも横で見ており、岸からはいっせいに「ギャハハハ」の笑い声。

水は案外温かく、心ならずも秋の水泳を楽しんだ。全身ずぶぬれになりながらも「やっぱり川は泳がなー」などどほざきつつ、子供たちにも「乗ってみるか」と誘い、それから3回、子供たちを順番に乗せながらその「宇津木の瀬」(ホントの名前は知りません)を下ったのだった。瀬に突入する前のスリルと通過中の爽快感、無事に通過した後の安堵感と、1回で3度おいしい(時には沈のおまけつき?)グリコキャラメルのような瀬であった。

☆そこから先は、ゆったりとした流れの中に1級程度の瀬がところどころに現れる楽しいコースで、ファルトでも全然ダイジョーブなのであった。ゆっくりと景色を楽しみながら進む。八草の滝の手前左カーブ上流に1.5級の瀬、また、久木橋手前に左に直角に曲がる2級程度の瀬があり、進入時は一瞬ビビるが、岩のえぐれ込みなどはなく、素直に漕いでいけば波がはじき返してくれる。この直角の瀬でカヤックが何度も通過して遊んでいるのを帰りに目撃した。

カヌーでゴール到着の写真久木橋を越えれば向平キャンプ場までは適度な早さの流れ。漕がずに流れていくのが気持ちいい。…と、楽しんでいるとすぐにキャンプ場。午後2時到着。時間的に少し早かったが、この先のカーブを曲がった橋の向うに堰があり、カヌーは越えられない。くやしいが仕方がない、ま、今日はのんびり釣りでも楽しもう。

…で、毛鉤(カガシラ)の流し釣りをしたのだが、夕まずめには早すぎたのかドンコ(ヨシノボリ)が2尾釣れれただけ。これは夜の骨酒になった。

☆夕方は蟹かごを仕掛けに行く。そこにたまたまやって来た地元の川漁師のおっちゃんに蟹の餌は新鮮な鯵や鰯がいいと聞く。「それやったら買うてきたら良かったなー。」などと話していると、おっちゃんは余った鯵を1尾くれ、ついでに昨日獲ったので良かったらと、モクズガニを8匹ほどもくれたのである。しかし、昨日までは台風のせいか川の水が濁っており、その蟹も獲れた時には死んでいたらしく、おっちゃん曰く「くれぐれも30分以上よう煮て食いや」。そう聞くとなんや少し気味悪く、その夜30分以上煮たのだが、ヨシモト氏と私が1匹づつ食べただけであった。(おっちゃん、ごめん) しかし、ついでに仕掛けた魚とりの網かごに入ったテナガエビは美味かった。

☆翌日も「もういっぺんあの瀬に行こ」と同じコースを…で、またまた楽しい川くだりをしたのだが、省略。ちなみに「宇津木の瀬」では、それぞれの家族ごとに2艇で通過したが、2艇とも左右からの横波がどっさり侵入し、水船となってしまったのである…。

再び宇津木の瀬の写真

日置川マップ
日置川マップ


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