法然上人御法語典拠表(前編)

章名 出典 冒 頭 通称(所収法語) 昭法全 法伝全 備考(頁数は特記なければ昭法全)
難値得遇 勅32 それ流浪三界のうち、いづれの 登山状 416-1 208-6 拾遺和語(中)
立教開宗 勅6 おほよそ佛教おほしといへども 聖光上人伝説の詞 459-6 25-4 和語5(諸人伝説)
聖浄二門 勅21 或る人、上人の申させ給ふ御念 信空上人伝説の詞 671-4 116-4 〃 5( 〃  )
出世本懐 勅28 念佛往生の誓願は平等の慈悲に 津戸三郎へつかはす御返事 572+2 179‐5 拾遺和語(中)
選択本願 勅25 本願と云ふは阿弥陀仏のいまだ 太胡太郎実秀が妻室のもとへつかはす御返事 507‐1 153+6 和語4
五劫思惟 勅32 酬因感果のことわりを大慈大悲 登山状 427‐2 219+4 拾遺和語(中)
諸仏證誠 勅25 六方恒沙の諸佛舌をのべて三千 太胡太郎実秀が妻室のもとへつかはす御返事 511‐1 156+5 和語4
万機普益 勅45 浄土一宗の諸宗にこえ、念仏一 九巻伝4下 632‐1 289‐5  
安心 勅24 念佛の行者の存じ候ふべき様は 法性寺左京大夫の伯母なりける女房に遣はす御返事 589‐7 149+1 拾遺和語(中)
10 小消息 勅21 末代の衆生を往生極楽の機にあ 黒田の聖人へつかはす御文 499 117-4 和語4
11 深心 勅22 ただ心の善悪をもかへりみず 御消息 581+1 127‐5 拾遺和語(中)、往生大要抄
12 正雑二行 勅18 それ速かに生死をはなれんと 選択集16 347‐1 91‐6 土川本p126+1
13 二行得失 勅25 往生の行多しといへども 太胡太郎実秀が妻室のもとへつかはす御返事 512+5 156‐5 和語4
14 専修念仏 勅21 本願の念佛には、ひとりだちを つねに仰せられける御詞[15] 493‐1 113‐1 〃 5(諸人伝説)
15 信行双修 勅21 一念十念に往生すといへばとて つねに仰せられける御詞[5] 492‐3 112+8   4(禅勝房)
16 他力念仏 勅21 念佛の数を多く申すものをば 七箇條の起請文(2) 811+4 119+8 〃 2
17 易行往生 勅25 念佛を申し候ふ事は、やうやう 鎌倉の二位の禅尼へ進ずる御返事 530‐1 151‐4 〃 3(津戸の三郎へつかはす御返事、p504+6)
18 自身安穏 勅45 現世をすぐべきやうは念佛の申 諸人伝説の詞 640‐1 291+8 〃 5
19 乗仏本願 勅21 他力本願に乗ずるに二つあり つねに仰せられける御詞[19] 494‐6 114‐2  
20 難修観法 勅21 近来の行人、観法をなす事なか つねに仰せられける御詞[17] 494+7 114+8  
21 精進 勅32 或は金谷の花をもてあそびて 登山状 417‐6 209+5 拾遺和語(中)
22 無常迅速 勅32 それあしたにひらくる栄花は 登山状 418+5 209‐1 〃   (〃)
23 一枚起請文 黒谷本(伝真筆) もろこし我が朝に、もろもろの   415 284‐2 勅45、御誓言の書
24 別時念仏 勅21 ときどき別時の念佛を修して 七箇條の起請文(4) 812‐2 120+7 和語2
25 導師嘆徳 勅18 しづかにおもんみれば善導の観 選択集16 349‐5 91‐6 土川本p132+8
26 光明摂取 勅25 観無量寿経にいはく、一々の光 太胡太郎実秀が妻室のもとへつかはす御返事 510+6 155+4 和語4
27 親縁 勅23 善導の三縁の中の親縁を釈し給 往生浄土用心 559+5 137‐5 拾遺和語(下)(観経疏定善義>選択集7)
28 来迎引接 勅21 法爾の道理と云ふ事あり。ほの つねに仰せられける御詞[10] 493+9 113+5 和語5(諸人伝説)
29 対治慢心 勅21 まことしく念佛を行じて、げに 七箇條の起請文(7) 814‐1 212‐1 〃 2
30 一期勧化 勅37 法蓮房申さく、古来の先徳みな 御遺跡の事につき法蓮房に示されける御詞 722‐1 243+3 九巻伝7下
31 勧進行者 勅25 念佛の行を信ぜざらん人にあひ 鎌倉の二位の禅尼へ進ずる御返事 531‐5 152+2 和語3(津戸の三郎へつかはす御返事 p505-6)

 

法然上人御法語典拠表(後編)

章名 出典 冒頭 通称(所収法語) 昭法全 法伝全 備考(頁数は特記なければ昭法全)
1 難易二道 和2 浄土門といふは、この娑婆世界 浄土宗略抄 591+9   往生大要抄p49-6
2 他力往生 和4 およそ生死をいづる行、一つに 十二箇条問答(第1問) 673+5    
3 機教相応 勅6 上人播磨の信寂房におほせられ 信寂房に示されける御詞 720‐8 28+5 「大原にして」以降、醍醐本にあり(法伝全785
4 特留此経 和1 双巻経のおくに三宝滅尽の後の 往生大要抄 61+1    
5 無上功徳 拾下 善根なければ此の念佛を修して 念佛往生義 689+9    
6 念仏付属 勅25 釈迦如来この経の中に定散もろ 太胡太郎実秀が妻室のもとへつかはす御返事 511+3 155‐5 和語4
7 助正分別 和3 浄土宗の意、善導の御釈には 太胡太郎へつかはす御返事 522‐4    
8 安心起行 和1 それ浄土に往生せんとおもはば  往生大要抄 51+5    
9 至誠心 和2 至誠心といふは大師釈して宣は 七箇条の起請文(前文) 808+6    
10 深心 勅22 はじめにはわが身のほどを信じ 御消息 580+2 126‐1  
11 回向発願心 和2 回向発願心といふは過去および 三心義 457‐3    
12 二河白道 勅32 むかしの太子は万里のなみを 登山状 431‐3 222‐1 拾遺和語(中)
13 無比法楽 勅25 一々の願のをはりに、若し爾ら 太胡太郎実秀が妻室のもとへつかはす御返事 509‐4 154‐6 和語4
14 四修 和3 問。信心のやうはうけたまはり 要義問答 627‐1    
15 日課 勅22 毎日の所作に六万十万の数遍を 百四十五箇条問答(143) 668+4 133‐4 和語5、醍醐本(法伝全777)
16 念珠 拾下 問。念佛せんにはかならず念珠 東大寺十問答(第4問) 644‐6    
17 百万遍 勅23 百万遍の事。佛の願にては候は 往生浄土用心 560+8 138‐5 拾遺和語(下)
18 深心因果 勅32 十重をたもちて十念をとなへよ 登山状 426+7 217‐3 拾遺和語(中)
19 孝養父母 拾中 孝養の心をもて、ちちははを 示或人詞 587‐6    
20 行者存念 和4 ある時には世間の無常なる事を 十二箇条問答(第8問) 678+5    
21 随順仏教 拾下 念佛して往生するに不足なしと 念佛往生義 691‐1    
22 退縁悪知識 和4 往生せさせおはしますまじきや 正如房へつかはす御文 543+2    
23 慈悲加祐 和3 まめやかに往生の志ありて、 太胡太郎へつかはす御返事 521+1    正如房545+9/浄土宗略抄596‐7
24 滅罪増上縁 和4 五逆罪と申して、現身に父を殺 正如房へつかはす御文 542+7    
25 護念増上縁 和2 問うて云く、摂取の益をかうぶ 念佛往生要義抄 687+3    
26 仏神擁護 和2 弥陀の本願を深く信じて、念佛 浄土宗略抄 604+7    
27 転重軽受 和2 宿業かぎりありて受くべからん 浄土宗略抄 604‐3    
28 順逆二縁 和2 此のたび輪廻のきづなをはなるる 念仏往生要義抄 687‐3    
29 一蓮托生 十六門記 会者定離は常の習、今はじめ 御流罪の時門弟に示されける御詞 478+6 804上‐6 十六門記(第13問)
30 回向 勅23 当時日ごとの御念佛をもかつか 往生浄土用心 506‐2 139+5 拾遺和語(下)
31 還来度生 勅28 左様にそら事をたくみて申し候 津戸の三郎へつかはす御返事 503+1 177+9 和語4(鎌倉の二位の禅尼へ進ずる御返事529‐6)