腸内細菌とアレルギー

最近、花粉症やアトピーを始めとするアレルギーが増えているのは、腸内に寄生虫がいなくなったからではないか、 などとまことしやかに囁かれています。
 真偽の程は不明ですが、私なりの意見を申し上げますと、「寄生虫も住めないくらい現代人のお腹の中は汚れている」 、とも言えなくもありません。薬品や石油など有害物質の混じったドブ川では、細菌(寄生虫)さえも生きられないのと同様に....。
 現代人はちょっとした風邪や腹痛でも医者に通い、薬(抗生物質等)を服用します。抗生物質は善玉であろうが悪玉であろうが、 腸内に存在する細菌を死滅させます。
 お腹の中には、200兆とも言われる数の腸内細菌が生息しており、消化を助けたり、腸壁からの細菌の進入に対するバリヤーの役目を果たしてくれています。 腸壁は皮膚と同じく体の外部に位置付けられ、その面積は皮膚の何十倍もあるそうです。つまり外敵の影響を最も受けやすい部分であり、 これを腸内細菌が守ってくれているのです。
 これら善玉の腸内細菌を抗生物質で攻撃すれば、消化不良や免疫不全に陥るのは自明の理とは思いませんか。 腸内の善玉細菌は、一度死滅すると復活するのに長期間(一説では数ヶ月)かかると言われます。 代わりに悪玉の雑菌や腐敗菌が猛繁殖し、下痢や便秘、腐敗臭(臭いおなら)等々の症状を起こします。 アレルギーがでたとしても決して不思議ではありませんね。
 善玉の腸内細菌は、ガンやアレルギーを始め、全ての病気から私たちの健康を守ってくれます。 腸内細菌を死滅させる薬の服用は、余程の緊急時以外はできるだけ使わないこと。 また食事に、納豆や漬物、味噌汁などの日本古来の発酵食品や、純粋なヨーグルトなどを取り入れることで、 ご家族全員の健康生活を取り戻しましょう。