身土不二

東洋医学で「身土不二」という言葉がよく使われます。
 「身」は体、「土」は土地、「不二」は一体のもの、つまり、身体と土地とは一体のものである、ということを言っています。 自分の生活する土地に合わせた自然な生活、つまり、自分の生活する地域で、その季節に採れる食物を食べることで、 健康が維持される
、という教えです。
 自然というものは有難いもので、食物連鎖というサイクルの中で、私たちが生きていくために必要なものは、 確実に与えてくれています。
 そうではない!と言われる人もいると思いますが、それは人間がその際限のない欲望のゆえに、 食物連鎖の糸をズタズタに断ち切っているからです。自然の山野に季節季節にはえる山菜は、 食物であると同時に薬草でもあり、これを食することで、体に溜まった毒素を排泄し、健康を維持してくれます。 七草粥などはこの代表例です。
 現代は、海外からの輸入食料や季節はずれの栽培野菜など、身土不二の原則を大きく逸脱する食生活が当たり前になっています。 現代人が相対的に不健康になっているのも当然、と思いませんか。
 とはいっても今の世の中、健康な食品を求めるのは非常に難しい。せめて、季節はずれの食物は控える、 路地ものの山菜を少しでも食べる、日本の昔からの食材(特に発酵食)を多く食べる、基本臓器の手当てをこまめに行う、 くらいで抵抗するしかなさそうですね。
 今年も(こそ、かな?)健康で良い年になりますように…。