脾臓と胆汁の働き

胆石、胆道閉鎖症、黄疸等、胆汁に関連する病気の名前はよく聞きますが、 胆嚢や胆汁が何者で、またどんな働きをしているかについては余り聞きません。 胆石などで、胆嚢はなくてもよい臓器なのでとった方がよい、石だけとってもまたできるから、 などとんでもないことを言う医者もいるようですが、何をかいわんや、です。
 扁桃腺をはじめ、盲腸、胆嚢、脾臓、リンパ節、子宮、卵巣等、安易に切除してしまう医者がいますが、 人間の臓器で不要なものなど絶対にありません。現代医学は、心臓、肺、腎臓、肝臓など、即生命に関わる臓器を除き、 その他の臓器については、余りにも安易に扱いすぎると思います。
 話をもどして、今回は胆汁のできる仕組みと働きについて少しお話しましょう。
 胆汁は黄色い色をしており、便が黄色いのも、黄疸の黄色いのも胆汁のせいです。胆道が狭窄したり閉塞したりすると、 便が白くなったり、血液中に胆汁が流れ込んで黄疸症状を示すなど、大変危険な状態に陥ります。 胆汁は肝臓で生成され、10倍位に濃縮されて胆嚢に蓄えられます。 強烈なアルカリ性で、胃液で消化された食物が十二指腸を通過時に分泌されて、胃液で酸性になった食物を中和するとともに、 脂肪分を消化しやすいように乳化します。この辺りまでは皆さんご存知かも知れませんね。
 これからはお医者さんも知らないし、現代医学でも定説とはなっていない、お話....
 胆汁の元は、と言えば、これまた脾臓が関係しています。 脾臓の働きで知られているのは、古くなった血液を破壊すること。 (再生不良性貧血等、脾臓が血液を破壊しすぎると、摘出さえ行われています。) 実はこの破壊された赤血球が肝臓に送られて胆汁のもとになるのです。本当に人間の体は無駄なことはしませんね。
 脂肪の消化を助けた胆汁は便とともに排泄されますが、一部は腸で再び吸収されて、リンパ液とともに体を循環します。 胆汁には強烈な殺菌作用もあり、少々の細菌やウイルスなど簡単に排除してしまいます。 また胆汁にとけた脂肪分は関節や筋肉に供給され、柔軟な体を作ります。 盲腸炎などは、胆汁の分泌と循環を促す手当てで、簡単に治ってしまいます。これは盲腸に限らず、どんな炎症でも同じです。
 <手当法>
 @ 肝臓を暖めて胆汁の分泌を高めます。
 A 小腸(臍の周辺)を暖め、胆汁の吸収を促します。
 B 脾臓に刺激を与えて、リンパ液の循環を促進します。
  (脾臓にはリンパ球が多く待機していて、一緒に循環します)
※一口メモ※ 胆石について。
 胆石は胆嚢や胆道内で、脂肪が結晶化したもので、胆汁の流れが悪くなり脂肪代謝が悪くなったのが原因です。 石をとったり溶かしたりする対症療法はともかく、胆嚢をとればよいという結論にはならないと思います。
※ちょっとおかしな話※
 先日ニュースで、最近は胃がんで死亡する人が大幅に減少し、肺がんの死亡が増大した、 ということを言っていましたが、ちょっと待て! 肺がなくなると生きていけないけど、 胃はなくなってもすぐ死んだりしませんね。また胃がんの場合、全摘が多く、その後何年かして死亡したとしても、 胃がんで死ぬことはありませんね。胃は既にないのだから??