再 会

やがて祭りの夜が明け
朝はまどろんだ脳髄で
昨夜の花火のように炸裂する

一杯の牛乳をのみほす木陰は
ひるがえるドレスのように涼しい

さあ ぼくらはあの白い鍵盤の上で
なつかしい踊りを踊ろう
それから小さな美しい物語をする

午後にはありとあらゆる駅名を暗唱し
ありとあらゆる知人や友人に
暑中見舞いを出してやろう

おお、だがその時
一滴の風が
ぼくらを急に無口にした

そして、夜
夜は手探り
探るのはぼく
それとも君

罪深きぼくらは
互いの神の
死因について語り合う

これはきっとぼくがいけないのだ
いいえ、私がいけないの

ぼくらは再び黙り
時計に目をやる
時計は物陰の暗がりを見つめ
暗がりはぼくらのこころに重い

by Kenichi Asano

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