病気・ケガは、天からの警告!「今の生き方を改めよ」

 かつて経済大国であった日本は、続く不況とデフレの悪循環で明るい話が少なくなってしまった。逆に暗い話には困らない。自殺者は3万人を越え、病気の人が一杯である。困ったことである。この情況を改善するために「個人で何が出来るか」を考えてみた。天風哲学に則って考えるなら、色々出来るのである。

 天風さんにご縁が出来たら、「病気に成ったら医者に診て貰って薬を飲んで治す」という多くの日本人が、普通にやっている方法に“疑問を持たなければいけない”。治すより前に「ナゼ自分は、今度こんな病気・ケガに成ったのか」を考えろと教えているためである。起きて来る全てのことに、「因果律」が働いている。即ち、そうなるには、理由があるというのである。その理由を明らかにすることなしに、「当面の問題解決」だけを急ぐという対処法だけでは、その問題の再発は防げないからである。同じ条件では、同じことが起きる。これは、科学の再現性の原則そのものであるからだ。原因を明らかにして根本的な原因を取り除かなくては、同じ種類の出来事が繰り返し起きて来ることこそが、科学的な結論と言い得るのである。

 だから、医者や病院に飛び込むのは妥当な対応だとは言え、「治療するだけで事足れりとしたのではいけないのである」。そのケガ、その病気は、「ナゼ起きたのか」、この原因の究明こそ、怠ってはいけないのである。
 原因究明をどうするか?。ここが肝心なのである。病原菌が入っただの、棚から物が墜ちて来ただのは、いま問題にしている原因追求ではない。直接的原因は、そうかも知れないけれど、その原因を取り除いたとしても、“また同じ事が起きること”は防げないからだ。ここの原因は、もう一段深いところの原因を問題にしているのである。「その病気なり、ケガなりをアナタに負わせて、“何かを伝えようとされている人”が居られるのではないか」ということである。その起きたことで示唆しようとした「影の人」がおられるのではないかということに思いを巡らせる必要を言っているのである。
 天風先生は「ケガ・病気は、天の警告、お知らせだよ」と言っている。宗教臭いと思われるかも知れないけれど、仮にそうだとしても、本当は「宇宙真理」としての受け止め方になるんだけれど。「真理」は、人間の理屈はどうでも、実際の因果関係だから、実際に起きて来る法則性なので、無視は出来ないはずのものなのだ。「天の警告、お知らせだよ」というような話は、アナタも方々で聞かれているのではないだろうか。
 ただ、ここで取り上げるのは、そんな話は知識としては知っていながら、「ケガ・病気になって、実際に立ち止まって天からのお知らせに耳を傾ける人」が今の日本に余りにも少ないからである。「この警告を真剣に受け止めないから」人々は、引き続いて病気になりケガをするのである。その結果、病院に人が溢れることになる。お知らせを聞いて、自分の間違いを探そうとするなら、こんなに病院に人は溢れないはずなのだが、“そのお知らせ”を聞こうとしない人だらけなのが日本の現状なのである。ここが情けない。

 「天は、人に聞こえる声を発音できないので、別の手段で人に伝えようとしている」のだ。その手段こそが、病気・ケガあるいは不運などの「その人にとって歓迎できない困ったこと」を送り届ける方法なのである。その知らせの内容は、“現在のアナタの生き方には誤りがありますよ”ということなのである。生き方の問題なのである。即ち、「生き方を改めろ」ということなのである。病気は、医者が治してくれるが、生き方は、現在のところ自分自身が修正して行くしか改める方法はないのである。
 “天からのお知らせ”の機微が解り掛けてくると、うまくしたもので「上手に反省が出来るように成る」。そして、「天からのお知らせの内容」は、これか、それともこれか、もしやこれか、と精々3つくらいに絞れるから、「その気になって吟味をすれば、誰でも天からのお知らせを正しく聞き分けられるはずである」。とりわけ、突発的に起きるケガや病気の場合は明瞭である。直前あるいは少し前にあった出来事への対処に対して「天がお咎めになった」のである。「お前、それは間違っておる」とすかさずお叱りが届いたと言うべきだ。(お褒めの時は、良いことが起きる)。起きた(起こした)直接の結果は、自分の責任だから「自己責任」を負わねばならないが、その責任を全うすれば終わりというわけではないのである。本当はここからが大事たという訳なのだ。それに続いて“天からの警告を反省して、以後そのような生き方を止めるように決心しないといけないのである”。この後者の手続きがキチンと取れるかどうかが、その人のこれからの人生を、よい方に向けるか、相変わらず悪い方向に向き続けるかの「重大な転換点」を作り出すのである。天は、みんなに公平にチャンスを下さっている。そのチャンスに気が付かず見逃してしまうか、そこで気付いてチャンスを自己の人生に有効に活用できるかで、アナタの人生航路が大きく違っていくのである。

 前半の話のポイントは、【天は、ケガ・病気で、アナタに何を伝えようとされたのか?。その何をシッカリと確定させて、今後その過ちをしないように心掛けるかどうか】にアナタの人生の立て直しの成否が掛かっているのだということ


 病気に関連して、今時の困った風潮とそれに乗せられないための注意を少し

 「宇宙真理」の一つとして、“人間が思ったことは、天(宇宙)が強力にバックアップしてその実現を後押ししてくれる”という大きな仕組みがあると天風先生は教えてくれる。メカニズムを抜きにすれば、「思いは実現する」という言葉を方々で聞いておられるはずだ。確かにその仕組みは働いている。そのことを検証するつもりで、日々の思いがどう展開するかを注意してみられたら、そのことを自分で検証することができる。そして、その仕組みが働いている事実を、「自分自身に起きた事柄から吟味し、理解されると」、より深くその宇宙真理を納得しないわけにはいかないだろう。(それを体験的に理解されることはとても大切だ)
 しかし、この仕組みがくせ者でもある。
 今、「保険のテレビコマーシャル」が、これでもかこれでもかと激しい。皆さんは、このコマーシャルをどう聞いておられるでしょうか。コマーシャルは、「暗示効果」を狙うもの。反復して大衆に訴え「保険に加入させよう」としているのである。「ガンになったら!・治療費が高いと…」、保険会社のPRは、これを集中的に日本国民に吹き込もうとしている。真剣に聞けば、先の宇宙真理が働いて、「アナタは、自分から努力してガンに成りに行く人になりますよ」。気を付けて下さい。あのコマーシャルは、「ガンになった時の心配のタネを植え付けようと」狙っているのだが、恐ろしいことに、実はそれ以上の効果が出てしまうのである。ナゼなら“アナタに「ガンという思い」を抱かせれば”、現実的に先の宇宙のメカニズムが働いて、「あなた自身にガンが発症するように」頼みもしないのに強力に働きかけて来るからだ。実に恐ろしい仕掛けになってしまうのである。“ガンを思えば、ガンが実現するように宇宙真理・宇宙法則が出来ているのだから、何をかいわんや”である。

 保険のコマーシャルに限らない、「人に心配を掻き立てて商売しようとするコマーシャル」は、真剣に聞くと逆に大変危険なのである。こういうコマーシャルは、完全に聞き流すようにしないといけない。あるいは聞かないようにテレビを止めないといけない。実際にこう対応することが、「暗示の分析(天風用語)」を具体的に実行していることなのである。

 病気に関して、天風先生が結核を治す方法を世界中に求めた時、「病気は忘れたら治るのだ」と教えられた。なぜかの理由はここでは省くが、それは、宇宙真理に照らしても正しいし、ヨガの行法に照らしても正しい。しかし、当時の天風先生はその教えに納得できなかった。なぜなら、実際問題「体力を消耗した微熱の続く体では、病気の苦しさから病気を忘れることができなかった」からである。だから、先生は「忘れろという理屈は解る、では、どうしたら忘れられるかを教えてくれ」と食い下がったのである。それは病人の当然の要望だからである。でもそれについて、誰も教えてくれなかった。イヤ、正しくは教えられなかったのである。その方法を誰も知らなかったのだから。
(帰国後、天風先生は、誰も教えてくれなかったこの方法を「では、自分で考え出そう」と取り組み、天風教義の実行形態を創り上げたのである。これを学び、日夜実践している人の中には、難病やガンを克服されて行かれる方も実際に居られる)

 「忘れたら治る」という話の流れを考えると、ヒマラヤでのヨガ修行は「自動的に病気を忘れさせてくれた上、健康を取り戻させてくれた方法だったのである」。ヨガは五千年の歴史を持つ行法でありながら、現在でも驚異の行法と思われる。(ヨガ修行は、本来は8段階で学ぶべきものになる。色々な体位を維持するレベル(アーサナ)は、その1つの段階にすぎない。これだけで健康になれるものではないので誤解のないように)

          2010.12.15


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