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ジュワユース joyeuse

5世紀後のヨーロッパで、西ローマ帝国が滅びたあとに栄えた「フランク王国」の国王、シャルルマーニュが所持していた剣とされています。

この剣はもともと、シャルルマーニュの父ピピンのものであり、ピピンの死後、シャルルマーニュと彼の異母兄弟との間でジュワユースの争奪戦が繰り広げられます。
シャルルマーニュは異母兄弟に勝ち、ジュワユースと王位を手に入れる事になります。
特に中世暗黒時代には、剣は力と権力の象徴として重要視され、ジュワユースもフランク王国の王位にふさわしいものが持つとされていたのでしょう。
シャルルマーニュが臣下ローランに与えた名剣デュランダルや、オリヴィエの名剣オートクレールと並び、彼らのエピソードに登場するものでもっとも有名なものの一つです。

史実としては、シャルルマーニュはフランク王国(現在のイタリア、フランス、ドイツ辺り)の王となり、ゲルマン民族の統一を目指して奮闘します。
800年に西ローマ帝国皇帝となった彼は、政治にキリスト教を取り入れ、中世西ヨーロッパの発展の礎となる文化を築きました

「ジュワユース(Joyeuse)」とはフランス語で「喜ばしき」と言う意味です。
形状は黄金の柄を持ち、その中には聖槍「ロンギヌス」の穂先が収められていたそうです。