38番 蹉跎山(さださん)  金剛福寺(こんごうふくじ)  補陀落院(ふだらくいん)

【場所】〒787-0315 高知県土佐清水市足摺岬214-1
【交通】(1)土佐黒潮鉄道「中村駅」から、バス1時間45分、「足摺岬」バス停下車すぐ。
    (2)37番札所から歩くと約30時間(34日)かかるので、電車・バスの利用を勧めたい。37番札所からJR土讃本線の「窪川駅」から
      「中村行き」に乗り、土佐黒潮鉄道の終点「中村駅」で下車、「足摺行き」のバスに乗り、「足摺岬」バス停下車すぐ。
【車】37番札所から東へ1.2KmT字路を右折し、国道56号線を道なりに約49Km進み、四万十川を渡ってT字路を左折し、国道321号線を
   道なりに約31.6Km進んだT字路を左折し、道なりに約14Km走ると駐車場(車で約2時間30分)。
【タクシー】足摺交通(08808-8-0321)、竜串岬ハイヤー(08808-5-0331
【電話】08808-8-0038
【宿泊】宿坊130人(要予約)、民宿・西田(08808-8-0025)、民宿・大風圏(08808-8-0145)、ホテル・椿荘(08808-8-0226
     旅館・ふたば(08808-2-2105
【宗 派】真言宗豊山派
【本 尊】三面千手観世音菩薩
【開 基】弘法大師
【御詠歌】 ふだらくや、 ここは岬の船の竿、 とるも捨つるも、 法のさだ山
【拝観日】2009126日(日)
【解 説】 仁王門(写真1)をくぐり、参道を歩いて行くと大きな石の亀の像・大師亀が出迎えてくれる。正面に本堂(写真2)、右側に多宝塔(写真3)左側に愛染堂、権現堂(写真4)、大師堂があり、境内に何の目的なのか巨大水晶が置かれている。
 弘仁13年(822年)弘法大師は、足摺岬に来られ、三面千手観世音菩薩を刻まれ、これを本尊として寺を開創された。この寺を月輪山・金剛福寺と号され、四国第38番札所に定められた。岬周辺で暴れていた天魔を金峰上人が法力で蹉跎(さだ)して退かせたことから、山号を現在の蹉跎山に改めたと云われている。ここは、嵯峨天皇以来、代々の天皇の勅願所となっており、また武将たち、特に源家一門との縁が深く、多宝塔や諸堂の建立を受けている。この境内(36千坪)には、「弘法大師7不思議の遺跡」、または「足摺七不思議の遺跡」(ゆるぎ石、亀石、力の石、亀呼び岩、竜燈の松、竜の駒、名号の岩など)がある。
 例えば、「ゆるぎ石」は、弘法大師が開山した際に発見された岩で、この岩のゆるぎの程度により心の善悪を試すといわれる。「亀石」は、弘法大師が海中にある不動岩に渡り修行をする際、亀を呼んで沖の不動岩に渡ったとされる。ここに立ち大声で亀を呼べば、亀が浮び出る「亀呼場」といわれている。「力の石」は、戦国の頃、加久見左衛門がこの寺の本尊に力を授かろうと一心に祈り、満願の日に岬突端亀呼場にある石を仁王門前に持ち運んだと云われている。

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(1)仁王門

(2)本堂

(3)多宝塔

(4)権現堂