37番  藤井山(ふじいさん)  岩本寺(いわもとじ)  五智院(ごちいん)

【場所】〒786-0004 高知県高岡郡窪川町茂串3-13
【交通】(1)JR土讃線「窪川駅」から、徒歩約7分。
    (2)36番札所から、徒歩約17時間かかるので、よほど覚悟を決めて行く必要があるので、途中バスと電車を利用することをお勧めする。
       36番札所を下り、T字路を左折して約2.5Km歩く(途中、宇佐大橋を渡る)と、宇佐バス営業所から県交通バスの「須崎行き」に乗り、
       JR「大間駅」バス停下車、JR土讃線「大間駅」から電車に乗り、「窪田駅」下車、徒歩約7分。
【車】36番札所から、下りT字路を左折して、県道47号線を約2.5Km(途中、宇佐大橋を渡る)のT字路を左折して、山道を約13.5Km走ると
   T字路に出る。ここを直進し、県道23号線を6.8Km走りT字路を左折して、国道56号線に出る。約3Km走り、T字路を右折し、400m
   のT字路を左折して、国道56号線を道なりに、約29.6Km走り、Y字路を右に取り、約550mT字路を左折して、850mのT字路を右折
   すると120m先が駐車場(車で36番札所から約1時間40分)。
【電話】0880-22-0376
【宿泊】宿坊100人(要予約)、まるか旅館(0880-22-0046)、国民宿舎・土佐(088-856-2451)、伊予屋旅館(0880-22-0247
     末広旅館(0880-22-1046)、美馬旅館(0880-22-1101)、松葉川温泉(088-23-0611)、佐賀温泉(0880-55-7011
     清松園(0880-55-2666)、井の岬ホテル(0880-44-1111)、うすき旅館(0880-43-1027
【宗 派】真言宗智山派
【本 尊】阿弥陀如来・観世音菩薩・不動明王・薬師如来・地蔵菩薩
【開 基】行基菩薩
【御詠歌】 六つのちり、 五つの社あらわして、 深き仁井田の、 神のたのしみ
【拝観日】2009126日(日)
【解 説】 仁王門(写真1)を入ると、左に手水場、右手に聖天堂(写真3右)、鐘楼があり、正面右手に本堂(写真2)が建つ。本堂は、昭和53年(1978年)に建てられたもので、格天井には風景画、動物画、生物画、仏画など様々な絵が描かれている。本堂の左には水天宮、鐘楼の奥に大師堂(写真3左)がある。仁王門を背に左手に庫裏と納経所がある。
 天平年間(729年〜748年)聖武天皇(在位724年〜749年)の勅願により、行基菩薩が仁井田(にいだ)に7ヶ寺を建立、ここの根本寺として福円満寺があった。その後、弘法大師が弘仁年間(810年〜823年)に、この地を訪れ星供秘法を修められ、5社、5寺を増築された。これを、仁井田5社、12福寺と呼び、福円満寺を改め藤井寺とした。5ヶ寺増築の時、弘法大師がそれぞれ本尊を刻まれたので、岩本寺には本尊が5体(阿弥陀如来、観世音菩薩、地蔵菩薩、不動明王、薬師如来)安置されている。その後、天平年間(1573年〜1593年)に兵火により焼失し、金剛福寺の尊海法親王により岩本寺として再興された。明治の廃仏毀釈で、廃寺になったが、明治23年(1890年)再興された。
 この寺には、弘法大師の偉大さにまつわる「岩本寺の七不思議」がある。それは、桜の木の下で難産に苦しむ女性に、弘法大師が手水場にあった柄杓の底を抜いてそれをもって加持祈祷をした「子安桜」、盗難で困っていた庄屋のために弘法大師が盗難よけの祈念をし、戸を閉めなくても決して盗人の入らない「戸たてずの庄屋」、弘法大師が使い古した筆を植えたところ、筆にそっくりな草が生えたといわれる。「筆草」、弘法大師の霊力で7回花を咲かせ、3回実るようになった栗の木「三度栗」、今もこの木は境内に残っている。弘法大師が娘の血を吸った蛭の口を封じたといわれる。「口なし蛙」、桜の花の散ってしまった頃に、桜を見にこられた弘法大師の為に竜宮様が地面にまいたという「桜貝」、人々が怪我をしないように巻き貝の尖った部分を弘法大師が除かれたといわれる「尻なし貝」である。

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(1)仁王門

(2)本堂

(3)大師堂・聖天堂