19番  橋池山(きょうちざん)  立江寺(たつえじ)  摩尼院(まにいん)

【場所】〒773-0017 徳島県小松市立江町字若松13
【交通】JR牟岐線立江駅から徒歩5分。18番札所(恩山寺)から、山道を約700m下り、T字路を右折し、山沿いの県道136号線を約3.6Km歩くと、左手に郵便局がある次の交差点を左折して約200mで立江寺。
【車】18番札所(恩山寺)の駐車場から約1.1Km山道を降り、国道55号線の交差点を右折し、約2.9Kmの交差点を右折して、約1.2Kmで駐車場。
【電話】08853-7-1019
【宿泊】宿坊(350人)、旅館「みどり」08853-2-3633、民宿「みはらし」08853-2-1124、民宿「ちば」08853-3-1508
【宗 派】真言宗高野派
【本 尊】延命地蔵菩薩(座像六尺)(弘法大師作)
【開 基】行基菩薩
【御詠歌】 いつかさて、 西の住居(すまい)のわが立江(たちえ)、 弘誓(くぜい)の舟に、 乗りて到(いた)らむ
【拝観日】2009421日(火)
【解 説】 仁王門(写真1)を入り、正面に荘厳な建物があり、これが本堂かと思ったら信徒会館で、本堂(写真2)は仁王門を入って左手の建物であった。右手には、多宝塔(写真3)があり、本堂の真正面には大師堂がある。 またこの境内には、あちらこちらにボタンが植えられており、運よく私が参拝した時には満開だった。
 この寺は、聖武天皇の勅願寺であり、天平19年(747年)、帝の勅命を奉じた行基が開創した。行基が、光明(こうみょう)皇后の安産を祈願して六尺の金の地蔵菩薩を刻み、本尊とした。この仏像は、「子授地蔵尊」、「子安の地蔵尊」、「立江の地蔵尊」と呼ばれ親しまれている。後の弘仁6年、弘法大師が約1.8mの大像を刻み、六尺の金の仏像を胎内に納めたと云われ、安産と子育ての菩薩として尊崇されている。
 またこの寺は、阿波の関所寺(4ヶ所ある関所の最初)として知られており、邪心ある者は先へは進めないといわれている。そのいわれは、江戸後期、夫(要助)を殺害し、情夫(長蔵)とともに駆け落ちした女(お京)がこの寺に詣でたら、本堂前に吊るされた鉦(かね)の緒に黒髪が巻き取られ、女は懺悔(ざんげ)して、出家したと云われている。
 本堂は、1978年(昭和53年)再建されたが、この本堂の天井には、綺麗な天井画(写真4)があり、一見の価値がある。ただ残念なのは、糸が張り巡らされていて、天井画を鑑賞するには少し邪魔になる点であるが、これは鳥害防止の為か?寺宝としては、絹本著色(けんぽんちゃくしょく)釈迦三尊像(重要文化財)がある。

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(1)仁王門

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(2)本堂

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(3)多宝塔

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(4)天井画