【第20番 西山 山城国 善峰寺(よしみねでら)】

【場所】〒610-1133 京都市西京区大原野小塩町1732
【交通】阪急京都線東向日駅から阪急バス小塩行きで約20分で終点、徒歩約30分。東向日駅、長岡天神駅、JR京都線(東海道本線)向日町駅からタクシーで約20
【車】国道171号線の馬場交差点、またはその北の上植野交差点から西に入り、光明寺前に出て、北上し、約1Kmほど走り、左折して約5Kmで到着する。
【拝観料金】大人400円、高校生300円、小中学生200
【拝観時間】8:0017:00
【電話】075-331-0020
【宿泊】京都の旅館たくさんあり
【主な行事】 12日:大般若会、54日:採燈護摩供、815日:施餓鬼祭、毎月第2日曜日:縁日、5月〜10月第2日曜日:薬湯風呂
【宗 派】単立
【本 尊】千手観世音菩薩
【開 基】源算上人
【創 建】長元2年(1029年)
【御詠歌】 野をも過ぎ山路(やまじ)に向かう雨の空 善峰(よしみね)よりも晴るる夕立
【解 説】 善峰寺は、小塩からお寺まで徒歩約2Km急な坂道を歩き、立派な山門(写真1)に到着する。ここは、西山の釈迦岳の標高300mの中腹に位置し、楼門には運慶作の金剛力士像が迎えてくれる。また、この山門は2層屋根で、最初は源由頼朝が建てたが、火災にあい、元禄5年(1692年)に徳川5代将軍綱吉の母、桂昌院が再建したものである。石段を更に登ると本堂(写真2)に着く。これも桂昌院が再建したものである。
 このお寺のはじまりは、恵心僧都の高弟源算上人がこの山へ登って、お寺を建立しょうと考えたが、けわしい山の中腹にあるため地ならしが大変で、困っていたところ、ある夜に多くのイノシシと鹿が集まって来て、一夜のうちに敷地をつくった。上人はここに自作の千手千眼観音を本尊にして、長元2年(1029年)に、お堂を建立したことによる。上人は、47歳の時に山に入り、修行にいそしみ117歳で大往生をとげたといわれている。その後、代々法親王が入山し、寺運は大いに栄えた。この寺は、西山御坊とも言われている。
 本堂右手の石段を上がったところに見事な五葉松(写真3)がある。幹の高さは2m程で、横枝が北へ21m、西へ25m伸びて、波にたわむれる竜のようなところから、「遊竜の松」と呼ばれている。これは、桂昌院が植えたといわれており、昭和7年に天然記念物に指定されている。この松の向かいに美しい多宝塔(重要文化財)、6角形の経蔵、後方に釈迦像、薬師堂がある。境内を上に登る石段があり、登って行くと奥の院がある。ここの境内は、桜、ツツジ、サツキ、アジサイが多く、秋の紅葉も大変美しい。

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(1)山門

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(2)本堂

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(3) 五葉松