〇 このページでは、下記の題名順に説明しています。〇 |

「切先の形状と切先の刃文」「棟の形と肉置き」「茎の形と鑢目の形」 「太刀・刀・脇差・短刀の種類と違いの説明」「主な刃紋の種類」
「主な地肌の種類」「刀の拵えと刀身の名称」
小切っ先 (こきっさき) | 平安後期から鎌倉初期の太刀に見られます。 |
猪首切っ先(いくびきっさき) | 鎌倉初期から鎌倉中期の太刀の切っ先に見られます。 |
中切先 (ちゅうきっさき) | 鎌倉中期から新刀期に多い。 |
大切っ先 (おおきっさき) | 元寇以降の太刀の長寸・大型化が進み南北朝期からまた新々刀期に見られる。 |
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◎ 上記の図は、切先の形 ◎上記の図は、切先の刃文
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棟(むね)の高さを庵(いおり)といい下記の三つ(①②③行の棟・④真の棟・⑤草の棟)に分けられます。行の棟は一般的に最も多い形です。
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※ 上記に掲載した「茎の形と鑢目の画像」の下に振り付けたNo.の画像説明は後で書きます。取りあえず
画像をアップしました。因みに⑤の鎬筋違鑢 栗尻はもっとも一般的な形で新刀に多い形です。 |
★ 刀と太刀の違い ★ |
太刀は馬上で使うもので、刀は徒歩で使うものです。鎬造りが多い 。主に室町時代ー以前は馬上での戦いが大きな部分を占めていたのでこの頃は
太刀になります。一方刀は、室町時代ー以降において徒歩での戦いが主になってくるので刀の時代になります。また太刀の多くはその後磨り上げ
られて刀や脇差しとして使われました。
★太刀と刀の見分け方★は、どちらも右利きを前提にして、太刀も左腰に佩いている状態で、「佩き表」に銘が有り刃を下に向けて佩きます。
刀も左腰に差している状態で「差し表」に銘が有り、棟側が下向きで刃が上向きである。また太刀は、刃長も2尺以上(60.6㎝)の物を指し
ます。反りも1.8㎝~3.0㎝位有ります。刀は、刃長も太刀と同じく2尺以上(60.6㎝)の物を指します。反りは2.5㎝以下が一般である。
※ 因みに太刀の長さで大太刀(90㎝以上)もっと長い大太刀は野太刀(150㎝以上)と言う。小太刀は(65㎝前後)位である。
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脇差は1尺~2尺未満(30.3㎝~60.6㎝)の物を指す。短刀は1尺未満(30.3㎝)の物を指す。 脇差は鎬造り・平造り・菖蒲造りがある。
短刀は、鎬造りがなく平造りが多くその後菖蒲造り・両刃造り・冠造り・鵜の首造り・おそらく造りがある。
※ 因みに脇差の長さで大脇差(58㎝前後)
中脇差(46㎝前後)小脇差(36㎝)に分類される。※ 短刀は30㎝未満の長さである。
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☆ 主な刃紋の種類 ☆ |
ここでは日本刀の代表的な刃紋を私的に選んで載せています。この他にも・簾刃・箱乱・矢筈乱・皆焼・拳丁子・蛙子丁子・逆丁子・等々
が在ります。 |
| ( 画 像 ) | ************** | ( 挿 絵 ) |
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湾れ刃で代表的な作者は初代忠吉・康継・兼重・等が居ます。湾れ刃の刃縁付近に金線や二重刃等が働き、地に地景が良く見られる。 |

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濤乱刃で代表的な作者は助広・照包・真改・正繁・水心子正秀・助高・等が居ます。大波を模した刃紋で匂い深く玉焼が見られる。 |

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細直刃で代表的な作者は新藤五国光・吉光・来一派・雲生・等が居ます。見栄えは少し寂しい刃紋である。 |

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広直刃・太直刃とも言う代表的な作者は・忠吉・忠広・繁慶・国包・南紀重国・行秀・徳勝・等が居ます。小沸出来で砂流し、湯走り金筋を
交えている作品が良く見られる。 |
| ※ 注釈 互の目(ぐのめ)と読む |

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尖り互の目(三本杉)で代表的な作者は・兼元系・末関陀羅尼勝国・越前関・等が居ます。二代兼元が関の孫六三本杉で特に有名である。
互の目乱の中にも刃紋との組み合わせで色んな形があります。
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互の目乱の中にも刃紋との組み合わせで色んな形があります。その中でも特に有名な虎徹一派の数珠刃を取り上げました.どの画像を見ても
判別するのが難しいのですが白熱灯に刃をかざして見ると良く分かります。
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丁子刃で代表的な作者は・正光・康光・末関陀羅尼勝国・越前関・新刀石堂派・宗次・宗寛・等が居ます。 |

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兼房乱で代表的な作者は・兼房・兼定・氏房・関物・等が居ます。互の目の変形刃紋である。 |

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逆丁子は、切っ先の方に丁子足の足先が向いている。青江次吉・次直・片山一文字・長幸・光平・大慶直胤などがいます。
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重花丁子で代表的な作者は・古刀一文字派・畠田系・新刀石堂派・多々良長幸・現代等の吉原義人・大野義光・等が居ます。
焼頭が二重に分かれ八重桜の花びらのように華やか な刃紋である。
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拳丁子は、考案者である2代河内守国助である。他に国康・久道・祐包・裕永・寿格などがいます。
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