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不思議な夢 四十九日が過ぎて間も無くの事でした。 或る夜、私は不思議な夢を見ました。 神官の手に持つ大きな笏現はれて、よくよく見れば、それは私の姿でした。 その笏を、白衣を着た大きな男の人が手に持ってゐるのです。 それは夫、勲なのでした。 何処からか声が聞えて来ます。 「久子よ、お前はその神の手に握られた笏であるぞよ。 その神は、即ちお前の夫である勲で、今よりお前は、夫神のみ心の儘に 打振られ、上下、左右に動かされ、意のままに働さされて、 夫神のみ心を表に現はしてゆかねば相成らぬものなり」・・・・・と。 しばらくして、厳そかに夫勲の声ありて、 『「今」、只、「今」あるのみなり。 無量劫の過去も無く、永遠の未来も亦無し。有るは只「今」のみ。 「今」この一瞬を命の限りに生きて、これ永遠なり。 この「今」を神の意のままに生きて、命思はざる故に、神と人とは一体なり。 即ち、我、神なり』。 と仰せられましたと、思った瞬間目が覚めました。 この日からの私は、次々と教へ導いて下さる裏、霊界の神たる 夫を確信いたしまして、只々今日迄、人様の思はれます程に 寂し思ひも、悲しい心も知りませず、楽しい中に、 己れには、きびしく、きびしくといましめ乍ら日々を送らせて頂いて居ります。 いと永遠に 共にいまして安らけく 我を守りぬ 神の座に在り 永遠に生く目次 |