永遠に生く

 夢現の御霊示
 本文での「阿」字は梵字の (あ)の事です。

 無限なる大光明の中に在る我・・・
 大歓喜なり。

 夫を失ひしと思ひしは、我が迷ひなり。迷夢なり。
 無始、無終、一体不離なる大光明の中に在ればなり。
 彼は我なり。我は彼なり。

 天地万物、皆しかり。自他一体なるゆえん、今しかと確認いたしたり。
 夫を他と思ひ、失ひしと思ひしは、皆迷ひなり。

 始めなき古より、終りなき未来に至るまで、天地万物皆一体なり。
 即ち、無量、無限の広大無辺なる大光明にして、その他に在るべきもの無し。
 即ち、在るは只、神のみにして、万物はその生命の現象に過ぎず。
 現象とは即ち、心の影、想念の具現なり。

 我、夫を恋し、命をかけて欲せしが故に、この盲念が現象界(現世)に
 影像を作りしものなり。

 疎み、憎み、消えなんと欲すれば、即ち盲執の影は消え、
 我執の盲念は悲嘆の迷夢を呼び起すなり。これ地獄なり。

 特定のものを、我執の迷想に作りなして、人は地獄を作るものなり。
 相対なるものを、仮定いたす事自体、笑至なり。
 何故なれば、万物は、大光源を元となす一体のものなればなり。

 大光明の自己を忘れて、いつしか迷ひの光に踏み込まん事、
 即ち因縁と名付けし我執の迷夢なり。

 「阿」字の本源、今やうやうに、目覚めて見れば、
 これ一大光明の世界なりしなり。

 などてや憂き世を自ら作りて、暗黒の世に呻吟なさんとは!只、愚なり。
 元は一ツにして、大光明の「阿」字の世界あるのみなり。

 無数、無限の光芒をたどりて、無限の先端に到りて見れば、
 因縁、自ら作りて光を覆ひ、闇を作りて四苦、八苦、織りなす地獄に
 足を取られて、浮かび上れぬ有様は、さながら蟻地獄を眺むるが如きものなり。

 愚かなれども、勿体なくて愚者とは申されず。
 何故なれば、それも亦、神仏なればなり。
 本然と元に還へれば、大光明輪の中に在します神に外ならざればなり。

 されば、万物互に神と崇め合ひ、一体なりと、己れを愛するが如く
 愛し合ひなば、一大調和の世界顕現いたして、現世に在るも、無きも、
 皆等しく神の世にして、現界、幽界、霊界の差別無き、一大光明世界なり。

 現象界(現世)は、只、想念の現はれにして、色、即、是空なる
 真理こそ我なり。

 即ち、神(空)即、我(色)なり。


 右のみ教へにより、私は一転、迷夢晴れて、さわやかな心境と
 ならせて頂きました。

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