永遠に生く

 真我は万能なり

 人は万能の神である。

 神より出でて、神の世界に生き、
 神のみ心の顕現として姿現はすものにあれば、
 万能の神の御力備はる身にして、
 如何なる能力をも、現はし得るものなり。

 されば、己れ神なり、と真に悟らば、
 その瞬間よりして人は神なり。

 一切の迷夢より覚め、億々万劫の罪障も
 一瞬の間に消滅なし得るものなり。

 しかるを人間、
 その億々万分の一をも発現なし居らざるものなり。
 又これ、個人々々によりて大小の差あり。
 百の中、五十現はし得る者もあり、
 三十、乃至十、又は五、三、位のみしか現はし得ざるものもあり。

 これ、業障不同なる故なり。

 業障とは、一切の我欲より出でたる迷ひなり。
 されば、この迷ひの欲より解脱なし得れば、
 色、即、是空にして、我、即、無なり。
 我は無しと自覚致さば、今在る我は、即ち神なり。

 今、神なる我にあれば、我、即ち万能なり。
 何事たりとも、成し得ざる事なし。

 万能の力、即ち無量の大神通力の現はれなり。

 一切の我欲を捨てて無とならば、人は神の力を現はし、
 偉大なる業
(わざ)現はるるなり。

 人、己が内奥に秘めたる偉大の力、顕はし得ざるは、
 この威力、即ち神たる己れを覆ひ隠す我欲の故なり。

 我欲を捨てて無に帰せば、あらゆる事に万能なり。

 永遠に生く目次


TOP