永遠に生く

 真の宗教とは

 宗教は、これのみ、と固執する事が、即ち真理より離れる事である。

 真理の外に、宗教は無し。

 頂上に昇らんとして、一つの道を選び、先づ手始めとして、
 一つの宗教を学び進みゆかんは、即ち幼稚時代にして、
 それによりて知る処の、神、仏とは?を深く探りて見れば、
 即ち、神や仏とは、真理の世界の事なりと悟り得て、一つの固執を離し、
 天地大自然なる真理の道を求め行く事こそ、人間本来の修行である。

 人は、神より出でて、常に神たるの証を行ふべきものであるのに、
 固執の拘りが遠く神より離れしめ、すでに己れ神自身なるを
 忘れ果てたるが故の、現世実相なり。

 速やかに、元に還へらん事を祈念し、修行する事こそ、目下の急務なり。

 神たるの己れを忘れ、何処に神や在しまさんと、血眼となりて
 探し求むるが故に、一つの宗教に凝り固まりて、我執の地獄道に
 自らを落としゆく実相、速やかに悟るべきなり。

 我執は我欲の変型なれば、外に求むる大神力に、我欲、貧欲を乗せて
 募らす大地獄道を造りゆくなり。

 速やかに、悟りて見れば我、即ち神より出でたる、神の分身なるを知る時、
 大神力とは、己が内に広大無辺に、無限供給致さるるべきものなるを
 実証致さるるなり。

 此処に至りて生命は、死滅なすべきものにはあらず、天地と共に
 永遠不滅にして、大自然と共に、厳然として在り。

 悠々として、無限の威力に生き続けゆくものにあり。

 天地大自然、即ち、神なればなり。

 我、神と一体なりとの真理に到達なさん迄、静かに、厳然と、
 物に動ぜす、端座して実相を思ふべし。

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