永遠に生く

 神の計ひ

 すべての事に、善だ悪だと分け距てして、差別するから、寂しい心となるのだ。
 己れが善人と思ふ故、悪を憎み、遠ざけて一人寂しい思ひをすのるのは
 即ち、まだまだ自分が小さい器なのだよ。

 善も悪も、すべて神の計らひにして、悪も善なのだ。
 善も亦、悪を呼ぶ元なのだと、分かって見れば、万事この世は、
 神の計らひ給う舞台に過ぎず。

 人間とは、神の作り給ふた人形に過ぎず。

 善玉、悪玉もろもろに作り給ふて、神仏の掌の上で踊らせられてゐるに過ぎず。
 そは何故なるか、即ちこれ、形作り給ひしは神にして、
 その中に神の息吹を入れ給ひ、それぞれの役目を命じ給ひて、
 現世と申す舞台に出させ給ひ、その役割を忠実に演じたるもののみ
 又神の手元に還へさるるなり。

 人、それを知らず、各々互ひに自他別々なりと思ふ所に競ひの心起こり、
 争ひ、嫉妬、独占欲、等の悪心生じて、これが広まり、広まり止まる処を知らず、
 遂に爆発寸前にある地球を作りしものなり。

 爆発、自滅なさんも、自戒、自救なさんも、今人類に課せられたる
 最期の舞台にして、各々役者の、必死になすべき処、
 心一つにして神のみ心にゆだね奉らんと、帰一するのみなりと、
 知るべき時なり。


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