道場通いのご加護
数珠と半袈裟

 夫婦共々道場に通い、観音様の御教えを頂いております。

 これは、町内の公園の草刈り奉仕で起こった出来事です。
 その日は2メートルほどの高台で電動草刈機を使って作業していました。
 朝から始めた作業も終わりに近くなり、高台の端まで来たときです。

 「うっかり足を踏み外して落ちないようにしなければ。
 草刈機ごと落ちると、回っている刃で大ケガをする。最後まで気を付けよう。」

 そう思いながらあとわずかのところまで来ていましたが、
 公園はしばらく掃除されてなかったので深い草むらになっていて、
 作業に集中するあまり、足元に注意しなければならないことが
 徐々に頭から離れつつありました。
 そして、足を一歩後ろに下げた時でした。

 「あっ!」

 私は足を踏み外し、2メートルの高台から草刈機ごと真後ろに転落してしまいました。
 回っている刃が自分に向かってこないように、必死に草刈機をつかんでいたので
 手が使えず、そのまま背中から落ちていくしかありませんでした。
 しかし、着地した瞬間、不思議なことにふわっとした感じがして、
 打ち付けられた感じがしませんでした。

 そして、必死な思いで草刈機を見ると刃の回転は止まっていたのです。
 そのため刃で傷つくこともありませんでした。
 どんなふうに落ちたのかが分からず、なぜか鼻を強打していましたが、
 頭や腰、手足にはまったくケガはありませんでした。

 その時、「観音様に助けて頂いた!」と素直に思い、
 大難を小難にしていただいたことに感謝いっぱいの気持ちになりました。


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