一実の道

 第六十二之御諭し

 此処に汝等、かけたる事なき妙法一致の理に
 副ひ奉り得ざる事無きや。
 乾家永劫の一つ楔となりて、先祖に対し守護神に対し奉り、
 又、己が身出生させ賜るの天地自然に対し奉りて、
 御心に副ひ奉り得ざる各々に非らざるやを
 実相を以って悟りとる時、
 子を失ひて嘆く心は、その幾万倍にも尚劣らざる
 天地先祖守護神の嘆きにありとは、思ひ及ばざるかや。

 如何に守護し、助けやり度き心のありとも、
 背きゆく子に下す術なし。
 裏なる御心と表なる我が心と、
 一致して初めて此処に、「陰陽の理法」身に行じ得て、
 現はるる実相、自然のままなり。

 一度に非らず、再度も諭されて、尚深き心に悟り得ず、
 佛意に恭順いたされぬ、己が心の汚れを浄め、
 同じ諭しの実相に、人を羨み、神を呪ひて、生地獄に落つる如き、
 愚かなる例への者とはなるべからず。

 涙を呑んで与へし因縁、戴き得るに、
 感謝のありて、真の懺悔(さんげ)の届きたる時、
 余は三度現世に姿現はしゆくものにあり。

 斯くて、汝等両名の現世成仏道にと歩ませ賜るところ、
 平伏し平伏し、感謝なすべし。

 合掌

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