一実の道

 第六之御諭し

 
形有るもの滅するは、此れ天地宇宙を貫く法則なり。
 仏といえどもまぐることは出来ぬなり。破る事は出来ぬなり。
 齢長け霊魂の器、その用なさざる時は、此れ寿命は尽くるは必定。
 生死一如の心得あらば、何条心にゆるぎのあるべき。

 其の場にあたりて嘆き悲しむ愚かなるは、
 真に法華経体得致しおらぬによるなり。
 其の場其の場にあたりて、己が日頃の修行如何に出来おらざるか、
 斯く反省致して次の悟りと進みゆくべし。

 死は而も最も近しく、愛しき恋しき者の死は、
 己が心の最も大きく飛躍なし進歩成す大きな修行とは相成るぞや。

 徒に嘆き悲しみて何となる。
 残りし者の悲嘆の涙は、死者を地獄におし流すぞや。
 現世の修行一通りに終え、次の段階に飛躍せん為の方便としての死、
 此れ喜びてこそ送るべきなり。

 今更になりて嘆き悲しみて何となる。
 ここ修行とは己が心を不動に持ちて、心に波風立てぬ様、
 日頃の修行鍛えあぐべし。

 送らるる身は、其々に己が修行により己が心の有るままに、
 其々の霊界には迎え入らるるなり。

 天は三十三天より、地はななこの奥底迄、其々に用意致して
 日々に参る死者をば迎え入るぞや。
 己が心の在り方にて、己れ行くべき境の門も、自ら己れ一人に分かる様
 肉体持ちての在世中に、しっかと魂磨きおくべし。

 仏と仏と会い給いて、此の者前世の罪障を減らすも増やすも
 其の者の心掛け次第にて、日々の心の有り方実相に現はすべく
 努力致すの心構へ、現し現して造るところの作用、
 此れ功徳ともなり罪障ともなりて、此れ又因縁となり、
 過去の罪障加減致され、次なる因果を与うるについては、
 役目役目の仏々が各々御互いに意見交わし合いて、
 其の因果を定むる最後の審判下せば、この者の因果の実相定まれるなり。

 合掌

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