一実の道

 第五十三之御諭し

 受くる身の心々に応じて、諸天善神悪神、
 受くる器の大小に夫々に応じて降臨致すなり。
 常に身近に充満致して、心々の求めに応じて感応致すは、
 夫々陰陽の理法の如く、此処に黙する光の色の光明燐と
 黄金に輝くもあり、にぶく濁りて暗光となるもあり。

 其れ皆各々、陽の電子の感応、此れ陰の応じて現はるるなり。
 陰陽合体一つの完成は、此れ宇宙自然の真理なり。

 されば善神呼ぶも悪魔を呼ぶも、此れ皆各々心々の招きによるなり。
 端座して実相を想へと申すは、此の善魔悪魔のいずれをば、
 己が心に招いてあるかを諸方実相の鏡に映して、反省致しみることなり。

 日々過ごす一々の言動、己が曇りなき鏡に映して、
 映りゆく諸方実相とてらしみて、己が心に呼ぶ神の
 いずれを多しとなすかみるべし。

 呼べば答えんこだまの如く、神々常に体勢整へ
 汝等各々招き来るを待つものにあり。
 曇りなき鏡磨きて、己が魂、其れ実相を偽りなく写しゆく身ぞ
 いと幸いなり。

 法華経に方便はなし。
 此れ微塵偽り許さぬ鏡なればなり。
 邪険な心の悪魔来らば、其れ忘れず「南無観世音」とは余を招くべし。

 余は 如何なる邪険無慈悲の悪魔も打ち勝ち得る無量の神力、 
 億々万劫の其の昔より億々万の佛に仕へ、身に許されたる慈悲の神なり。
 只一筋に信解(しんげ)して念ずるところ、
 常に余は汝が心離れざるなり。

 今一度、曇りなき己が心の鏡をば磨き磨きて、
 映りゆく諸方実相を映しみるべし。

 合掌

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