一実の道

 第四十一之御諭し

 汝、日々夜々の行じ参りて、真の法華経とは如何なるものかを
 些かなりとも悟り得しかや。
 法華経は即実相なり。
 行じ行じ、心の在り方直ちに実相として現れゆくなり。

 知らず知らずに行ずる者も知りて行じて行はぬ者も
 行ぜずして行ひゆく者も
 此れ皆、己が姿は直ちに実相となりて、
 法華経の鏡にはうつりおるなり。

 真の成佛とは、真にわだかまり無く、
 生老病死の四大因縁による心の計著除けし者なり。
 其処には一切の障り無し。
 うかがう悪魔、近寄り得ず。
 廣々として無限にひろがる眼界、 
 此れ限りを知らず、果て無くして尽くること無し。

 其れ現界に、現象として現はるるところ、
 無限の生命に生き、無限の富を得、
 無限の幸せ之無限とは、子孫代々に伝はるところの
 己が生命の実相なるぞや。

 即ち子孫繁栄、此れ己れ即身成佛、
 先祖代々無限の地獄より救い上げしとは申すなるぞや。
 即ち成佛とは、
 過去現世未来を通じて、三界に障り無き
 一筋の永遠不滅の大道に生くることなり。

 此の究極の目的、見極めんと致す心は、
 此れ大乗なり。

 己れを滅して、己れの生くる道は此処なり。

 合掌

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