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第二十二之御諭し 曇りなき法華経の鏡に映る己が姿は、 其れ実相をば、しかと法眼浄見開きて眺むるにより悟らるるなり。 夜叉の心に向かひしなれば、真の解脱と菩提心を奮い起こして 相手の心、仏情に生かしめてこそ、己が身又清浄となれる姿と 映りゆくなり。 悪魔も夜叉も鬼も仏も此れ皆、己が心の反映にして、 映されし姿眺めて真の修行致しゆけとの 慈悲の手配と悟りゆくべし。 己が身邪険の家に育てば、如何なる悟りや実相を思ひて、 反省致しゆくべきなり。 勿体無くも上御一人(かみごいちにん)に在しまして、 法城の主に在はしますなる釈迦牟尼世尊に於せられても 尚、提婆達多(だいばだった)の御教へ有り。 提婆の故にこそ余は悟りたるぞと、数多の仏弟子共に悟らせ給ふ。 提婆の身近に現はれてこそ、己れ仏の行も出来得るなり。 提婆無くして仏とはなり得ざる事、三千年来此のかた、 実相にあらはれてこそ明らかに諭され居るなり。 されば汝、真に菩薩の修行致すならば、 身近の提婆は、汝が恩人と有り難く受け奉りて、 己が修行の糧と致しゆくべし 合掌 一実の道目次 |