観音寺集落について
概要
観音寺は兵庫県の中ほど多可町にある集落です。
なお、多可町は平成17年11月1日に中町・加美町・八千代町が合併し誕生した人口約24,000人の町です。
集落世帯数:27、人口:111人(平成22年度総会資料から)
歴史
近世では観音寺村。姫路藩領の時代を経て幕府領となる。中世から開発された樺坂(かばさか)鉱山により栄えた。
近代に入り大正12年以降現在の大字名となる。
集落北部には大正8年7月に兵庫県凍蒟蒻同業組合により建立された「藤田平右衛門頌徳碑」があります。農閑期の副業として多くの農家が
製造していたが、現在は廃れている。
名所
・総合運動公園~ホタルの里~
総合運動公園に隣接する水路では、6月初旬から下旬にかけてホタルの乱舞を目撃することができます。公園はゲートボール、サッカー、
運動会、消防の操法練習、とんど、バーベキューなどが行われます。
・観音寺
集落と同名の真言宗高野山派寺院(756年法道上人開基、本尊:十一面観世音菩薩、脇立:不動明王・弁財天)。16世紀に兵火で焼失し
その後現在の位置に再建された。鐘つき堂の鐘は第二次世界大戦の際に供出。昭和33年3月23日に復興された。
・不動明王
「清めの不動」と言われ旧観音寺の入口の場所に位置する。大日如来の化身とも言われ煩悩具足の十方衆生を救うため憤怒の形相をして
いるとされている。
・首なし地蔵
平成9年にふるさと林道工事の埋蔵文化財調査にて出土。同時に発掘された土器片から江戸末期の鉱山関係者の参詣が推測されている。
・大歳神社
樺坂鉱山を経営していた生野の住民らが鉱山鎮護として石船から勧請したと伝えられています。10月にはまつりが開催されます。
・青倉神社
生野銀山の近くにある青倉神社は眼病を治す神様として多くの鉱山労働者から信仰されている。当時の樺坂鉱山主が同様の目的でお祀り
したものと言われています。
・樺坂鉱山跡(自然のクーラー)
樺坂鉱山は妙見山麓に多数存在する鉱山郡の一つです。1400mあるとされる鉱脈のため坑道も非常に長くなっています。最下層は杉原
川の水面に達していると言われています。多くの坑道は冬は暖かく夏は涼しい風が吹き上がってきます。現在、多くの坑道が危険防止の
ため埋められています。
・桜ロード
樺坂鉱山へと続く道沿いに昭和34年ころ村民によって吉野桜が100程植樹されました。花見シーズンにはライトアップもされます。集落で
は4月上旬に桜まつりを開催しています。
・菜の花
多可町バイオマスタウン構想のもと近隣の3集落と共に多可町菜の花プロジェクトに参加しています。菜種からは菜種油を採取。
500g/本入瓶で約
1,305本、1斗缶で3.5缶を搾油。BDFとして100㍑精製してトラクターを運転させました。搾油は地域外の業者
にお願いしました。現在、
「菜種のなっちゃん」(500g/本)を「道の駅R427かみ」などで販売しています。1本1,000円です。
菜種油の良さをご存知でしょう
か?油は酸化することにより劣化し毒性の高い「過酸化脂質」に変化すると言われます。酸化のしやすさ
は分子の二重結合の数により決まり、多いほど酸化
し易い油となります。一般的な食物性油は二~四価であるのに対して菜種油や
オリーブ油は一価です。昔は多くの農家が菜種油を作り盛んに使われていま
したが、なるほど理にかなっていたのですね。