「できた!これで・・・」
薄暗い部屋の中、ライデスは作り上げたばかりの薬品を掲げて笑みを浮かべた。
ある日の晩御飯。
無窮が育成に出ていて、珍しく瞑璃と魁斗が一緒にご飯を食べている食卓でそれは起こった。
「・・・っ・・・」
今日の夕食の一品。
かぼちゃのスープを口に入れた魁斗が、次の瞬間スプーンを床に落とした。
かしゃーんと思いのほか響いた音に、その場に居た全員が魁斗ではなくライデスを見る。
食事中に何かあったらまずは家門主を疑え。
と、言われるほどこの食卓には危険が潜んでいた。
料理が美味しいのでついつい忘れてる人は多いが、結構な確率で薬が盛られているのである。
「・・・・盛りましたね?」
ゆっくりとスプーンを置いた瞑璃が、悠々とスープを飲んでいるライデスを見る。
この時点で状況判断能力に長けた他の面々は自分に害はないと食事を再開する。
薄情といわれようと、何か口に出して自分に降りかかりたくはないのである。
「まぁね。君達の恋人が知りたくなってさ。好きな人がいると欲情する薬を飲ませてみたんだけど・・・。まさかここで効果発動するとは思わなかったな。無窮いないし。」
そんな状況をまったく気にせず、さらっと答えるライデス。
悪い事をしたとはちっとも思っていない。
「ここで発情したってことは、このうちの誰かでしょ?僕にだけでも教えてくれた解毒剤渡すけど」
「必要ありません」
きっぱりと言い切る瞑璃。
「でも、そのままだと直らないよ?」
「貴方の事です、行為をすれば直るのでしょう?」
「わー、よくわかってるね。でもここで一緒に出て行くと、皆にばれるよ?」
「構いませんよ。元々隠してるわけではありませんので。それに、貴方の事です。私の弱みを握ろうとでも思ったのでしょう。その手にはのりませんよ」
「ちえっ、瞑璃は相変わらずお見通しか。魁斗はどうするの?」
欲情する薬を飲まされた割には、いたって冷静に物事を判断する瞑璃に面白くなさそうにライデスは呟く。
そして、床でうずくまったままの魁斗に目を向ける。
「・・・・・はぁ・・・くっ・・・」
しかし、魁斗は返事をできないぐらいに息を荒げていた。
「ありゃ・・・効きすぎた・・・?」
「私用のを他人に飲ませるからです。・・・・魁斗、行きますよ」
「ふぁっ・・・!」
瞑璃に支えられて立つだけで、刺激があるのか声をあげる魁斗。
それが普段の魁斗とからは想像できないぐらいの妖艶さを含んでおり、他の面々は顔を赤らめる。
「・・・・まったく、後で覚えてなさいライデス。」
ニッコリと最上級の笑みを浮かべて、震える魁斗を支えた瞑璃はリビングから出て行った。
「地雷踏んじゃったかぁ・・・。やー、以外だった。今度から魁斗には手をだすのやめとこう。」
失敗失敗と、大して懲りてない様子でライデスは紅茶を飲み干した。
ドサリっと魁斗はベッドの上に放り投げられる。
普段の瞑璃からは考えられない行動だ。
こういう行為の時、いつもの瞑璃は、じれったくなるぐらい丁寧なのだから。
それだけ、薬の効果がでているのか。
さっきまでは平気そうだった顔にもだいぶ赤みが出ている。
「すみません、今日は優しくできそうにありません」
言いながら、するりと上着を脱がしていく。
その布がすれる感触にすら敏感になった肌は快感と感じるのか、小さく震える。
「ふふ・・・貴方はここがよかったでしょう?」
「やっ・・・ぁ」
瞑璃の細く整った指が、魁斗の胸の突起をきつくつまむ。
片方を指の腹で刺激しながら、もう片方を口に含む。
「あ・・・も・・・めいりっ・・・」
ちゅっと軽く吸われると同時にきつくつねられ、その刺激だけで魁斗は達していた。
ズボンは履かされたままだったので、下着の中に出してしまったもので湿る。
「薬で随分、感度が上がってしまってますね。胸だけでイってしまうなんて・・・、淫乱になってしまったみたいですね」
「瞑璃っ・・・!」
未だに片方の胸を弄られたままの言葉に羞恥で顔を真っ赤にする魁斗。
普段の行為ではそんなことなんていわれないから余計に恥ずかしいのだろう。
「恥ずかしいですか?でもすみません。今日はとても攻めたい気分なんです。私もまだまだですね」
ライデスの薬の効果は確実に瞑璃も蝕んでいた。
強い理性で封じているはずの本性が現れているのがその証拠だ。
「それに・・・、貴方がこんなに無防備に私の前に全て曝け出すからいけないんですよ?・・・もっと虐めたくなる」
「っぁ・・・・」
耳元で低く囁かれた言葉に、魁斗は体の奥にずくりと熱を感じた。
それは瞑璃にも伝わったようで、笑みがさらに深くなる。
「おや、いけない子ですね。では貴方の望み通りもっと虐めてあげますよ・・・。言葉と体で。」
その言葉が合図となり、瞑璃は獣のように魁斗を押し倒す。
一夜限りの狂宴が始まりを告げた・・・。
ブログで書いたものにちょこと手を加えてみました。
うん、なんだ。
エロ書きなれてないので、ここが限界・・・。
もっと・・・もっと色々書きたいのにっ!
いい言葉が思い浮かばない・・・−−;