11  須留ヶ峰〜大杉山   1054〜1048m   2001.10.27   『ピーターと狼』な『ienaga先生と目的地』 
 


下線のあるオレンジ色の植物名
をクリックすると、その植物の画像がご覧になれます。
  
isotoronさんのご好意により提供していただいた画像とカメ巫女の画像とで構成しています。
断り無くコピー・配布等しないでください。ご理解の程、よろしくおねがいします。

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須留ヶ峰(するがみね)は、但馬地方の中心部の大屋・朝来・養父の3町の境近くに聳えるお山。
名前の由来は〜昔々、海を渡っていた舟の底が海底に擦れて、それが須留ヶ峰だとゆぅ。
(ほんまかいな?)
予め『ふるさと兵庫50山』でコースタイムなどを下調べした段階で、これは?!@@!?と本気で案じたが、
実際、私の意地と根性の限界を遥かに超え、試されたくもない体力と精神力をしっかり試された山であった。
   
9時56分
いつもならマイクロバスが登れる所まで登ってくれるのだが、
山頂近くまで続く林道が10年程前の台風で破壊されて
再整備されていないのでそれが出来ない。
それで本来とは逆コースの田渕上の登山口から須留ヶ峰を一気に目指し、
尾根沿いに大杉山へ渡って
それから問題の長い林道を下り降りて倉谷に出ることになった。
予定コースタイム、行きに3時間ぐらい、下りは2〜3時間?
これが実に正確、そして実に曖昧!
 

マムシグサ(蝮草)
葛折の山道を20分程行く。
植林された杉林に入って行く。
フィトンチッドが全身を包みこむ。
このひんやりした薄暗さも快感
〜♪

夏場からよく目にしてきたマムシグサや
フタリシズカが結実している。

 マムシグサの実 by isotoronさん

杉林を抜けて工事中の林道に出る。


フタリシズカ(二人静)
     
 

さらに上の杉林に入る。
イノシシが泥んこ遊びした
沼田場(ぬたば)や
餌を探して掘り返したような
穴だらけの場所がある。

渓流沿いに 
ジンジソウ(人字草)
by isotoronさん

花の形が『人』の文字に似ることから

 
イワタバコ
(岩煙草)
  足元の角張った岩石の中に
キラリ〜ン
★〜
と輝きを見つける。

お宝に見えて捨てがたく〜
「銀が入っとるかもしらん。」
一言で持ち帰る決心をする。

先々で「ここにもあるよ。」
ご親切に手渡していただいたが
ご辞退申し上げた。
ここら辺には鉱物資源の
含まれた岩石が多いらしい。
   不思議な石(その2)

 『もののけ姫』の世界の
 名残りのような鑪(たたら)

    せんばの滝

 10時48分木地師屋敷跡で
  
ヤマタカマイマイ
  

 
 
10時56分

これからいよいよ沢登り〜!


沢の斜面の
シラキ(白木)林
ついに出ましたぁー!恐怖の鎖場!@@!
ここを40人全員が通過するのに
かなり時間がかかるので
少し先で皆の到着を待つ形で小休憩。
(本日は先頭から3番手につけて健闘したのだ。)

下の方を振り向けば〜難儀してますなぁ〜。             
(49KB画像でやや重いです。)

なんせ荒れた登山道だから
道案内の標識などが見当たらない。
それで〜儚い目印
を探しながら前進。  

先頭集団は、どこをたどって行けばいいのか
行きつ戻りつを繰り返していた。
喘ぐ最後尾集団とは別の難儀に遭っていた。

11時34分

 
12時ちょうど。
どーにかこーにか沢を登りきって、ぐぐっと左に逸れてさらに登る。
地図上でも「道不明瞭」と書き込まれている山頂への踏み分け道。
「後、どのくらいですかぁーーー?」の後ろからの問い掛けに〜
「後、半時間ぐらいかなぁ〜?」
仕方なく励まされて〜あと少ぉ〜し!と気力で進む。
(これが〜『ピーターと狼』の始り(その一)であった。。。)

                      ユキワリソウ(雪割草)の葉→

 

アカマツ(赤松)林

どうやら尾根筋に出たらしい。
まともに歩を進めるとアキレス腱が伸びきってしまうほどの傾斜が
だらだらと〜果てしなく〜続く〜。

何が辛いって〜ナビゲーターに「まだかなぁ?しんどいなぁ〜。」を連発され、
先が見えない苦行を強いられる。。。
こーゆーのが一番苦手〜〜〜。

ふと見上げれば〜
青空に枝を伸ばすミズナラの大木

さらにカエデ林を抜けて〜またの後ろから「まだですかぁーーー!」の声。
もうすぐだよおぉーーー!」と叫び返したが
尾根を登りきったところで〜ガァ〜ン!
だらだらの先がまだあった。。。。。

ようやく頭上を覆う樹木がなくなってきた頃〜またまた〜
「まだですかぁ〜〜〜?」 
「もうちょっとだよぉ〜〜〜。」 
「ほんとですかぁ〜〜〜?!」 


12時43分、須留ヶ峰山頂に到着〜〜〜〜〜
(最後尾の到着はこれより25分後)
たどり着けない山はないんだなぁ。

やっとこせの昼食。

途中でバテたn−nさんは、
ユン○ル@@液を補給して
たちまち元気回復したそうな。

さぁ〜て、あなたの疲れが筋肉痛となって
表われたのは何日目だったでしょ〜?




須留ヶ峰山頂より北西方向の大杉山を望む。

 

13時30分、大杉山目指して出発。

カエデのトンネルの中を歩いていく。

稜線伝いに
どんどん下り〜
ぐんぐん登って行く。

ツルリンドウの実
(蔓竜胆)

←カエデの林
ハウチワカエデ
(羽団扇楓)
コハウチワカエデ
(小羽団扇楓)
ウリハダカエデ
(瓜肌楓)

大杉山の山頂間近に

幹回り8mの大杉

 

14時02分 大杉山山頂より西方角の氷ノ山を望む

 

山頂の立て札


     
3分と留まらずに下山開始  (ウルトラマンだって3分間は地球にいるぜ〜)

急な葛折の道を
どんどん下る。
靴紐をきつぅーーく
締め上げたつもり
なのに・・・
一歩毎に体重が
ググッ!とかかり
爪先がつっかえる。

2時間弱かかった
このきつい下山で
初めて爪を痛めた。
往生しまっせ〜。


逆光に映えるヤマウルシ(山漆)

       
 
14時25分 林道の終点まで下りてくる。ここから先が〜問題の〜荒れた林道だそうなが・・・
 


ソヨゴ
(冬青)
葉は褐色の染料、樹皮からトリモチを採る

 


ヤマザクラ ・ クロモジ

 


ムラサキシキブ(紫式部)
語源は紫の実が敷きつめられた
「紫敷き実」か「紫茂実」のようだ。
( 朝日新聞 『花おりおり』 より)

 
15時11分 鉄砲水で地滑りが起き、倒れた杉の木に塞がれる林道

ここを〜一体どないして〜突っ切れとゆぅの〜?!?


ミツマタ
(三椏)
来春に咲く蕾をすでに付けている

   


ヤッホォ〜〜〜!

         
 

15時33分 「ここまで来れば、マイクロバスが待ってるはずだから。」
「あと〜どのくらいですかぁ〜〜〜?」
「もうすぐですよぉ〜〜〜!」
「もぉ〜信じませぇ〜〜〜ん!」
(あの声の主は〜ぜったい〜toshikoさんだ! 彼女しかいない。。。)

     
終着点かと思われた場所は、
砂防ダムだった。
バスは?、、、、、居ない。
ダムは何段にも建造されていて
工事の車が通るための砂利道が
ずーっと下まで続いている。
?。。。。。?。。。。。?。。。。。?
バスはどこで待っているんでしょう〜?

この『?』が、草臥れた体と
潰れた爪に堪えた。

ベニバナボロギク(紅花襤褸菊)
 
花が咲く様子が
 ボロ切れの集まりのように見えるので。
                
私もボロボロよ〜〜〜

15時52分
あぁ〜〜、あれが〜〜あれよ〜〜!

お疲れさんでした〜。

 
帰路の車中、珍しいものが回覧されてきた。

あれは、私の隣に座ってらした松○さんがご自宅から持って来られたものです。
季節はずれに(今はみょうがの出る季節ではない)みょうがの赤い実を見つけたので、
そして今まで見たことがなかったのでienaga先生や皆さんにお見せしたいと持って来られました。
松○さんのお母様(ご高齢・正確な年齢は聞きましたが忘れました)でさえ、
○十年生きてきて初めて見たとおっしゃられたそうですよ。


                 ( 山歩きのBBSへのメイさんの書き込みより 2001.11.19 )

ほんに〜植物観察の会に参加させていただいて〜
こんな珍品を〜これまた素晴らしい画像で拝見させていただけるなんて〜
冥加に尽きますね
〜♪
ありがたや〜ありがたや〜
m(_ _)m

以上、初回の竜ヶ岳と共に〜末代までの語り草になるお山でありました。

ミョウガ(冥加)の実
by isotoronさん

 
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