2001.3.27 二木島のグレ

 

 紀東方面へは久しぶりの釣りです。R169からの新宮入りのため、今回はフィッシングモリモトでオキアミを購入しました。太地で釣るつもりでしたが、「最近はどこがいいですか。」と聞くと森本さんが「絶対二木島、二木島なら2けた」とおっしゃいました。「森本さんで2ケタなら私は1〜2枚かな。それでもいいや。」と思い、3/27に二木島に釣行しました。前日に渡船屋には電話しておいたものの、初めての渡船屋はやはりわかりにくいものです。四苦八苦してようやく車を置き、準備して船に乗り込むとすぐに出船です。すると船頭さんの横に立つ釣り人のライフジャケットの背中に「森本敬介」とあります。「うわー。森本さんやっぱり釣りにきてはるんや。」と思っていると2番目の寺島で森本さんたち3人が渡礁のため前に移動しました。船頭さんが「多川君、あの人ら上手やから、教えてもらい。」と言ってくれました。喜び勇んで私も寺島に乗りました。ポイントをどうしょうと思っていると森本さん以外の二人はいち早く本命ポイントに入られました。森本さんに「おとついお店におじゃましたものです。」と挨拶すると覚えてくださっており、私はAのポイントについて「ここは波をかぶりますかね。」と相談しました。「どうやろね。でもサラシがあるし、潮が左に流れている(下り潮)しサラシの切れ目を3つから4つで釣るといい。」とアドバイスしてくれました。さらに「昨日えさ入ってないし今日はええかもしれんよ。」という頼もしいお言葉。

 さっそく指示どおり3ヒロで始めました。竿は2号。道糸は2.5号にハリスも2.5号。鉤は7号です。一投目を流していると竿がひったくられました。あわてて、前に出て2号の竿でためました。少し格闘した末に、浮かせるる割と簡単に上がってきました。タモは後ろに置いたままです。思ったより大きかったのでどうしょうか、と思っていると森本さんのお仲間の北原さんがすくってくださいました。「よかったですね。」とおっしゃってくださいました。

 すぐ横のポイントで森本さんが竿を曲げています。大物のようでなかなか浮きません。しかしさすがに落ち着いてあしらっていました。上がったのは50センチ強のハマチでした。ここは青物も来るのか、と思いました。磯からハマチが上がったのをこの目で見たのは初めてでした。

 先程と同じように流しているとほどなく竿を押さえ込む当たりがありました。すかさず前に出ますが、根に潜られたようです。しかし2号の竿は何とか引きずり出してくれました。それにしても強い引き。しかも締め込みが長いのです。2.5号ハリスを信じて耐えます。少しずつ上がってきました。「これは取れるな。50オーバーか。魚拓もとろう。」等と考えていると痛恨のハリス切れ。少し無理をしすぎたようです。その様子を森本さんが見てくれていました。それだけでもうれしかったのですが、さすがにへたりこんでしまいました。

 思い直して仕掛けを作り直し、打ち返しました。しばらくして同様の当たりです。今度は無理をせず、レバーブレーキを駆使して時間をかけました。磯際まで寄せても右に左に走ります。姿が見えました。ハマチです。「これやったのか。さっきのは。」サラシがきつくてタモ入れに苦労しましたが、何とかとりました。53センチのハマチです。それにしてもハマチというのは何と引くものでしょう。2本かけただけで腕はだるくなっていました。2号の竿をつかってこれです。ヒラマサなんて今の私には絶対にとれそうにありません。

 この後しばらく当たりが遠のきました。仕掛けを作り直している森本さんに聞いてみると「馴染みが悪いので大きめのウキに替えている。」とのこと。そして「もっとサラシの真ん中をねらうこと。」を指示していただきました。「どうしても左に流れるのです。」「投入点を右にずらせばよい。」というもっともなアドバイスをいただきました。

 そうすると30前後のグレが竿を曲げてくれました。一時食いが止んだときに弁当を食べました。なかなかおいしい弁当でした。その後も何枚か追加してグレは7枚に達しました。30オーバーが5枚です。午後からは私だけでなく、他の人にも当たりはありませんでした。鉤を落としたり棚を深くしたりハリスも落としましたが、当たりは止んでしまいました。潮の流れが逆(上り潮)になっていました。が、それでもこんなすばらしい釣果は初めてでした。

 寺島でも数は最低でしたが、グレの最長寸は私でした。渡船の迎えを待つ間に計ると40.5センチありました。でも帰って写真撮るまでに縮みそうです。

 港に帰ってもどうやら最長寸は私のようでした。船頭さんもおかみさんも「よかったなあ。」と喜んでくれました。こんなにきさくに声をかけてくれる渡船屋も初めてです。コーヒーや氷もサービスしてくれました。

 子どもたちの驚く顔が浮かびます。念願の40オーバーを釣った喜びが後から後から湧いてきました。釣具屋で魚拓を取ってもらい、夜は刺し身としゃぶしゃぶにしました。やっぱりグレはおいしいですね。天然のハマチも絶品でした。