文字

テキストの諸設定を行う。文字ツールのツールオプションより詳細で使いやすい。
選択テキストに太字・斜体・上付き・下付き・下線・打ち消し線などを適用できる。文字単位のベースラインの移動もできる。

選択した文字に詰めを設定
選択した文字の左右の空白を詰める(縦書きの場合は上下の空白)。字送り(トラッキング)やカーニングと違い、1文字ずつを基準とした文字間隔設定。0~100%で、数値が大きいほど字間が詰まる。

選択した文字の字送りを設定
選択したテキスト全体の文字間隔を設定する。Illustratorでいうトラッキング。

文字間のカーニングを設定
選択した2文字間の間隔を設定する。

メトリクス
フォントに設定されているカーニング値を適用する(つまりカーニングを何も設定しない)。

欧文オールキャップス
選択した英文の小文字を全て大文字にする。

欧文スモールキャップス
選択した英文の小文字を全て「小文字サイズの大文字」にする。英文を大文字で使いたいが、部分的に変化がほしい時に使う。なお、もともと大文字の英文には本メニューが効かないので、小文字に対して使う。

「英語(米国)」ほか
テキストの選択部分のみ、使用辞書を変更する。これにより、スペルチェックやハイフネーションの結果が変わってくる。

aa(アンチエイリアス)
テキストのエッジを滑らかにする。画像のカラー数が増えるので、カラー数が制限される場合は使わない方がよい。
また、(おそらく文字サイズがわずかに大きくなるせいで)サイズの小さい文字や低解像度の画像の場合、テキストの表示がおかしくなることがある。この場合はパレットメニューの「文字間隔を詰める」をOFFにする。

なし
アンチエイリアスを適用しない。

シャープ
エッジを最もシャープにする。

鮮明
エッジをややシャープにする。

強く
ピクセルのがたつきを埋めるかたちで、文字を太くする。

滑らか
エッジがぼかされて滑らかになる。

パレットメニュー

縦組み中の欧文回転
縦組みの場合に寝てしまう半角文字を、1文字ずつ立たせる。

縦中横
縦組みの場合に寝てしまう半角文字を立たせて、1文字分のマス内に並べる。主に数字表記に使う。

テキストの方向を変更
縦組み/横組みを切り替える。

欧文合字
欧文のfh,fi,fl,ct等を連結する特殊な表記が使える。ただし使用できるのはOpenTypeフォントのみ。

任意の欧文合字
OpenTypeフォントにプログラムされている欧文合字が使えるようになる。具体的にどういうものかは、使ったことがないので不明・・。

欧文旧スタイル
OpenTypeフォントにプログラムされている「旧スタイルの数字」が使えるようになる(通常の数字より高さが低くなるらしい)。具体的にどういうものかは、使ったことがないので不明・・。

文字間隔を詰める/システムレイアウト
「文字間隔を詰める」は文字間隔を自動的に最適なものに補正する(通常は開きすぎてしまうらしい)。ただし20pt以下のフォントは間隔がおかしくなるらしいのでOFFにしておく。

「システムレイアウト」はOSの初期状態でのテキストプレビューができる。ソフトウェア開発時の、メニューやダイアログボックスのデザインに便利。

「システムレイアウト/文字間隔を詰める」はどちらかをONにすると他方が自動的にOFFになる。対立するメニューであるため。

分割禁止
行末・行頭で分割したくない単語を選択してこのメニューを使うと、単語が登録されて、自動的に禁則処理されるようになる。

文字パレットを初期化
文字パレットの諸設定を初期状態に戻す。見出しをデザインした後で、通常のテキストを入力する時などに切り替えがすばやくできる。

段落

段落(=複数行のテキスト)の設定を行う。
文字ツールオプションではできない、両端揃えやインデントの設定ができる。

禁則処理
行頭に句読点や特殊文字がこないようにする。また、行末に「や【などの行頭約物がこないようにする。処理には「強い」と「弱い」があり、それぞれに禁則処理を適応する文字の文字セットがある(これはユーザー側では編集できない)。「強い」にすると「ぁぃぅぇぉっゃゅょっゎヵヶ」などの小文字も禁則の対象となる。

文字組み

なし
デフォルト設定。句読点や「」などが全角になる。行末に半角スペースがあれば半角文字が入る。

約物半角
句読点や「」などが半角になる。

行末約物半角
行末の句読点のみ半角、あとは全て全角になる。

行末受け約物全角/半角
句読点は全角、「」などは半角にする。

約物全角
句読点や「」などが全角になる。行末に半角スペースがあっても半角文字が入らない。

ハイフン
ONにすると、長い英単語が行末に来た場合にハイフンを入れて切る。
パレットメニューの「ハイフン設定」で詳細設定ができる。

パレットメニュー

追い出し/追い込み
「禁則処理」または「文字組み」をONにしている時の改行設定を行う。
「追い出し」は禁則文字が行頭・行末にきた時、それ以前の文章の文字間隔を広げて、該当箇所を改行することによって禁則処理する。
「追い込み」は禁則文字が行頭・行末にきた時、それ以前の文章の文字間隔を縮めて、該当箇所を前の行に戻すことによって禁則処理する。

ぶら下がり/ぶら下がり(欧文)
ONにすると、句読点をマージン外側に配置する。
「欧文」の場合はピリオド、コンマ、単一引用符、二重引用符、アポストロフィ、ハイフン、全角ダッシュ、二分ダッシュ、コロンおよびセミコロンが、マージンの外側に配置される。

行送り欧文基準/行送り日本語基準
「欧文」は行送りをベースラインの間隔で指定する。
「日本語」は 行送りを「上の行の文字の上から下の行の文字の上」の間隔で指定する。

ジャスティフィケーション
英文を両端揃えにした時の文字・単語間隔について、最小値・最適値・最大値をそれぞれ設定する。
「グリフ幅拡大/縮小」は文字幅の伸縮の最小値・最適値・最大値を設定する。
なお本メニューは日本語の文章には効かない。

ハイフン設定

単語の最小文字数
ハイフネーションを適用する最小文字数を設定する。

先頭の後/最後の前
単語の先頭または末尾からハイフンまでの文字数の最小値を設定する。

ハイフンの限界
ハイフンを挿入して改行する行の連続を制限したい時、その最大連続数を設定する。
(別にどれだけ連続してもいいような気もするが、欧米人は気になるのだろうか・・)
※数値を「0」にすると無制限にハイフン改行できる。

ハイフン領域
不揃いテキスト内の行の最後で単語がハイフン改行される場合の、その行の残りの距離を指定する。
本オプションは「Adobe単数行コンポーザ」がONの時のみ適用される。

Adobe単数行コンポーザ
行の文字間隔をバウンディングボックスに合わせて調整しない(そのまま)。1行のみの場合はこの方が編集しやすい。

Adobe複数行コンポーザ
バウンディングボックスに合わせて文字間隔を調整し、複数行の文章の見栄えをよくする。両端揃えと違って、文字間隔が一定以上になると伸縮をやめる。

段落パレットを初期化
文字パレットの諸設定を初期状態に戻す。英文の段落と日本語の段落を同時に扱う時などに、切り替えがすばやくできる。