最適化

画像の最適化の詳細設定ができる。「最適化」とは、画像を使用目的に合わせて最も低ファイルサイズ・高画質に変換することで、Illustrator・Photoshopの「ファイル>Web用に保存」で設定するものとほぼ同じである。ここで設定を変更して、画像ウィンドウで「最適化」タブをクリックすると、画像の最適化が行われ変更が反映される。
※パレットメニューで「自動再生成」をONにしている場合は、「最適化」タブをクリックしなくても、作業ごとに自動的に最適化が行われる。

アニメーションはGIFでしか作れないので、元画像がJPEGの場合は最適化パレットでGIFに変換する。

GIF/PNG-8/PNG-24/WBMP

劣化
画質を下げる事でファイルサイズを軽くする。

減色アルゴリズム
色補正に使うカラーテーブルを設定する。
「知覚的」は人間の目が知覚しやすい色を優先、「特定」は「知覚的」に似た配色ながらも、Webセーフカラーを優先したテーブルが作成される。「使用中の色に合わせて割り付ける」は画像内で多く使われている色を基準としたテーブルを作成。「Web」はWebセーフカラーのみを使ったテーブルを作成。
通常はデフォルトの「特定」にしておくのがよいらしい。

カラー
インデックスカラーの最大色数を設定する。色数が少ないほどファイルサイズは軽くなる。

ディザリングアルゴリズム/ディザ
「ディザ」とはピクセル間の境界線の色を拡散させることにより、色の変化を滑らかにして見た目を良くする機能。写真画像やグラデーションを使ったアートワークに使用する(グラデーションのないイラスト等では意味がない)。「ディザリングアルゴリズム」はディザの適用方法の設定で、通常は「誤差拡散法」にしておく(グラデーションが最も滑らかになる)。「パターン」と「ノイズ」は、誤差拡散法に比べて修正力が劣るので、普通は使わない。

透明部分/マット
ONにすると、画像の透明ピクセルを保持する(アートワークの何も配置されていない部分が透明になる)。OFFの場合は透明部分が「マット」で設定した色で塗りつぶされる。

透明ディザアルゴリズムの指定/適用量
だんだん透明になるグラデーションについて、階調の処理を設定する。通常は「誤差拡散法透明ディザ」にしておく(グラデーションが最も滑らかになる)。「適用量」は設定した透明ディザの適用量。

インターレース
ONにすると、Web上での画像読み込み時に、画像を荒いものから徐々に詳細に表示していく。読み込みで読者をイライラさせないために使う。

Webスナップ
割合に応じて、画像のカラーを近似色のWebセーフカラーに変換する。作成したデザインが256色モニター(携帯・PDAなど)で見られることが想定される場合は、100%にして全ての色をWebセーフカラーに変換するのが望ましい。しかし写真画像の場合は画質が大きく落ちるので、別途補正したほうがよい。

統一カラーテーブルを使用
新規作成したロールオーバーステートに、元画像と同じカラーテーブルを使うか否かを設定する。ONにする(同じカラーテーブルを使用する)と、その分ファイルサイズの増加を抑えられる。

JPEG

最適化
ファイルの互換性を犠牲にして(JPEG以外に変換できなくなる?)、ファイルサイズを軽くする。

画質
画質を増減する。比例してファイルサイズも増減。

プログレッシブ
ONにすると、Web上での画像読み込み時に、画像を上から徐々に表示していく。読者をイライラさせないために使う。

ぼかし
低画質の画像にぼかしをかけ、ノイズを消して見かけ上きれいにする。

ICCプロファイル
International Color Consortiumプロファイル。プロファイルとは、出力デバイスがどのようにカラーを再現するか、デバイスのカラースペースを記述するかについて指定したファイルのこと。ONにすると画像ファイルにICCプロファイルが埋め込まれ、より適切なカラー出力ができる。

マット
透明部分の塗り色を設定する。JPEGは写真画像用のファイル形式であり、透明部分をサポートしていないため、元画像に透明部分がある場合は必ずマットを適用する必要がある。
マットの色を画像から選ぶには、スポイトツールを使う。

EXIFメタデータの保持
EXIFとはデジカメ画像のファイル情報形式のこと。ONにしてEXIFを保持すると、撮影時の諸設定等のかなり詳しい情報を残せる。しかしその分ファイルサイズが大きくなるので、通常はOFFにして破棄する。

ドロップレットを作成
最適化設定をアクション化したドロップレットを作成する。

※ドロップレットとは
単一アクションだけを行う小さなアプリケーションのこと。ドロップレットは、そのアイコンにファイルやフォルダをドロップするだけでアクションを実行してくれる。(だからドロップレットという)

○○を変更するチャンネルを使用
「劣化」「減色アルゴリズム」「ディザ」などの最適化設定において、その設定をテキストレイヤー・ベクトルシェイプレイヤーといったベクトルデータのみに適用する(ベクトルデータ以外の部分にはマスクがかかり、設定が適用されない)。
ベクトルデータはビットマップデータに比べ、劣化させてもあまり見た目が変わらないことが多いので、ベクトルデータのみを最適化すれば、画質を維持したままでファイルサイズを下げることができる。逆に画質を向上させる場合でも、ベクトルデータ部分だけでよいなら、ビットマップデータに比べて少ないファイルサイズで大きく画質を上げることができる。

ベクトルデータだけでなく、アルファチャンネルを利用して、画像の特定の部分にのみ最適化設定を適用することもできる。

パレットメニュー

設定を保存/設定の削除
作成した最適化設定をファイル化して保存する。保存した設定は、パレットの「設定」プルダウンメニューに追加される。
また、プルダウンメニューで設定を呼び出した状態で「設定の削除」を選ぶと、設定ファイルが削除され、メニューから消去される。

ファイルサイズの最適化
目標のファイルサイズを数値入力すると、そのサイズで最も高画質に最適化してくれる。オプションでスライスごとのファイルサイズを設定することもできる。

最適化の方法>現在の設定
現在のファイル形式で最適化を行う。(他のファイル形式にするとより高画質になる場合でも、ファイル形式を自動変換しない)

ビューの再生成
画像ウィンドウを2アップまたは4アップにしている時、「元画像」以外の画像全てに最新の最適化設定を適用する。同時に、「元画像」は加えた変更が(見かけ上)消去されて初期状態に戻る。
「自動再生成」をONにしていても、2アップ・4アップのビューまでは再生成されないので、必要に応じて本メニューで更新する。

自動再生成(デフォルトでON)/再生成
ImageReadyでは1つの作業をする度に最適化画像を表示するが、最適化が必要ない場合は「自動再生成」をOFFにして作業を効率化する。
「再生成」は「自動再生成」をOFFにしている時、手動で最適化するためのメニュー。

カラー

描画色・背景色等の色設定ができる。カラー選択ボックスをクリックすると「カラーピッカー」ダイアログが出て、様々なカラーモデルから色を選べる。

パレットメニュー

反転
パレットで選択した色を、正反対の色に変える。

補色
パレットで選択した色を補色(混ぜると黒になる色)に変える。
Webデザインにおいて、ページの目立たせたい箇所に使うアクセントカラーには、そのページのメインカラーの補色を使うとよい。

スタイル

選択レイヤーに様々なスタイル(複数のレイヤー効果のセット)を適用できる。「レイヤー>レイヤースタイル」のプリセット版。

サムネールを画像にドロップするだけで、スタイルを適用できる。なお、この時は選択レイヤーに関係なく、ドロップした位置の直下にあるレイヤーにスタイルが適用される。

初期設定のスタイルだけでなく、パレットメニューから様々なスタイルファイルを読み込んで使うことができる。ボタン用、ロールオーバー用、テキスト効果(ロゴ)用など、Webデザインに使える各種スタイルが用意されている。

パレットメニュー

スタイルオプション
選択したスタイルの名前の変更や、適用する効果等の選択ができる。

レイヤー効果を含む
これをOFFにすると、スタイルから全てのレイヤー効果が消去され、描画モードの変更とロールオーバーの作成をするだけのスタイルになる。(それらもOFFの場合は、何の効果ももたらさないスタイルになる)

描画オプションを含む
これをOFFにすると、スタイルの描画モードが「通常」に戻される。

ロールオーバーステートを含む
これをOFFにすると、ロールオーバースタイル(適用したレイヤーに、レイヤー効果付きのロールオーバーステートを自動作成するスタイル。スタイルパレットのサムネールで、左上に黒三角がついているもの)のステート作成機能がなくなり、普通のスタイルになる。

スタイルの追加
選択したプリセットのスタイルファイルが、現在のファイルに追加してパレットに読み込まれる。Photoshopのスタイルパレットメニューの「スタイルを読み込み」と同じ。(なぜ名称を変えるのか・・)