新規ウィンドウ

同じファイルを複数のウィンドウで開きたい時に使う。メッシュグラデーションなど複雑なパスを扱う時、一方をアウトラインモードの作業用ウィンドウ、一方をプレビューモードの仕上がり確認ウィンドウというふうにすると、いちいちモード切り替えの手間が無くて便利。

アピアランス

オブジェクトに適用した効果や、線・塗りといった属性の情報が見られる。また、それらを編集できる(アピアランス=「外観・見かけ」の意)。

アピアランスパレットを使うと1つのパスに複数の線・塗りの設定ができ、さらにそれらの階層(重なり)の順序を変えることもできる。これを編集することにより、簡単な修飾なら前面ペーストなどを使わずに作れる。

アピアランスパレットは、特にテキストの修飾に便利。(文字をアウトライン化しなくても修飾可能なので、後からいくらでも文字の編集ができる)
例えば文字を縁どる場合、普通に線幅を増やすと線が内側に食い込んで文字がつぶれてしまうが、アピアランスパレットで「塗り」を「線」より上にもってくれば、「線」が下層となるため外側にしか広がらず、きれいな縁どりができる。さらに「線」をもう1つ追加して外枠にすれば、袋文字も作れる。

パレットボタン

新規アートでアピアランスを維持/新規アートに基本アピアランスを適用
通常、新規アート(オブジェクト)を作成すると、直前に作成したオブジェクトのアピアランスが適用されるが、「新規アートに基本アピアランスを適用」にすると線・塗りの複数設定および効果が消去され、新規アートには単一の線・塗りのみが適用される。

アピアランスを消去
選択オブジェクトを線無し・塗り無しにする。

基本アピアランスを適用
線・塗りに複数の設定がしてあるオブジェクトや、効果が適用されているオブジェクトについて、複数設定を無効化(消去)し、単一の線と塗りにする。

選択した項目を複製
パレットの選択サムネールを複製する。線・塗りに複数設定をする時に使う。

パレットメニュー

新規塗りを追加/新規線を追加
現在の塗り・線の複製を追加する。塗り・線が「無し」の場合はK100%の塗り・線が追加される。
「選択した項目を複製」とあまり変わらない。アクション用のメニューか。

レイヤー/グループでカラーを無視
レイヤーパレットでレイヤー・グループ全体の属性を一斉変更する時の個別設定か?しかしON/OFFを切り換えても違いが分からない・・。

サムネールを表示/サムネールを隠す
パレットの選択オブジェクトのサムネール表示/非表示を切り換える。

スタイルを更新
既存のスタイルを編集する時に使う。適当なオブジェクトにスタイルを適用し、変更を加えてから本メニューを使うと、スタイルパレットの登録スタイルに変更が反映される。
※変更を加えたオブジェクトを、スタイルパレットの当該サムネールにAlt+ドロップするのと同じ。

ナビゲータ

アートワークの画面表示範囲を制御する。ビューボックスを直接移動でき、倍率もスライダで変えられる。大きなアートワークを扱う時に便利。

パレットメニュー

アートボードのみ表示
ONにすると、ナビゲータパレット上で、アートボード範囲のみを表示する。OFFにすると、アートワークからどんなに離れた位置にあるオブジェクトでも、網羅して全体表示する。作業の都合に応じて切り換えるとよい。

パレットオプション
ビューボックスの枠線の色、テキストのグリーキング制限などを設定できる。

情報

選択オブジェクトや使用ツールに応じた各種情報が見られる。

パレットメニュー

オプションを表示/オプションを隠す
ONにすると、カラーとスウォッチの情報も表示される。スウォッチはパターンが「P」、グラデーションが「Gr」、特色が「T」と表記される。

カラー

オブジェクトの線・塗りの色を設定する。あらかじめオブジェクトを選択して色を設定するか、逆に色を先に設定して、塗りボックス・線ボックスをオブジェクトにドロップしてもよい。

パレットメニュー

グレースケール
ここでは、CMYKのK値を0〜100%で表したものを指す。モノクロのアートワーク作成に使う。
※カラーのアートワークをグレースケールに変換するには、「フィルタ>カラー>グレースケールに変換」を使う。

RGB
Red,Green,Blueの三原色を重ねて色を作る。それぞれの色の値は0~255。全て255にする(全ての色=光を重ね合わせる)と白になる。逆に全て0にする(どの色も使わない)と黒になる。黒に三原色(光)を加えて色を作っていくことから、加法混色と呼ばれる。
CMYKより色域が広いので、Web用など非印刷アートワークはRGBで彩色する。
※同一ページで使うアートワークに一体感を出したい場合は、一時的にHSBカラーモデルに切り換えて各色の明度を統一する。

HSB
色相(Hue:色合い。色相環0°〜360°で表される)
彩度(Saturation:鮮やかさ 0%~100% 0%でグレー、100%で原色)
明度(Brightness:明るさ 0%~100% 0%で黒、100%で白)
H0°または360°の時は赤。
S0%の時はHの値は一切効かず、Bの値によって変動するグレースケールになる。
B0%の時は他の値に関わらず黒、100%の時も他の値に関わらず白。

HSBは色を知覚的に分類するカラーモデルであり、画像補正でよく用いられる。

また、Webデザインにおいて、同じページで使うアートワークに一体感を出すには明度(B)を統一するのが基本であり、このような場合の明度確認・調節にもHSBカラーモデルが重宝する。

CMYK
シアン、マゼンタ、イエロー、黒の4色を重ねて色を作る。それぞれの色の値は0~100%。CMYを全て100%にすると黒になる。黒からCMYを引いて色を作っていくことから、減法混色と呼ばれる。色分解印刷に対応したカラーモデルであり、印刷用アートワークを彩色する時に使う。

WebセーフRGB
256色のカラーモニターでも正確な出力ができる色(Webセーフカラー=全216色)を、RGBの混色法で表したカラーモデル。
フルカラーのモニターが普及した現在、PCモニターで見ることを前提としたWebアートワーク制作であればWebセーフカラーにする必要はない(RGBを使えばよい)が、PDAおよび携帯画面(その多くは256色モニター)で見られる可能性がある場合は、Webセーフカラーで制作しないと正確に出力されない。

「WebセーフRGB」カラーバーでは、通常はバーの目盛り単位でスライダが動くが、Alt+ドラッグするとより詳細な値が選べるようになる。
※ただしそれらを使うと、Webセーフカラーの範囲を超えてしまい、256色モニターでの正確な出力が保証されなくなる。特定の環境では使える色もあるだろうから、この機能が役立つ場面もないとは言えないが、現実的にはまず使うことのない操作法だと思う・・。

※Webページにおけるカラー出力について
Webページの文字色や背景色といった、HTML/CSSでのカラー指定は、ブラウザがコードを読み込んで出力するので、モニター以前に各ブラウザのカラー出力設定にも左右される。しかし画像ファイルの場合はカラー出力設定を自ら持っているので、その出力はブラウザに関係なく、モニターの出力色域だけが問題になる。

反転
パレットで選択した色を、正反対の色に変える。

補色
パレットで選択した色を補色(混ぜると黒になる色)に変える。
Webデザインにおいて、ページの目立たせたい箇所に使うアクセントカラーには、そのページのメインカラーの補色を使うとよい。