王子の憂鬱
あの人いつもは突然現れて、嵐の様に騒いだら何事も無かったように去って行く・・・
「おっチビ〜〜!!」
また来た・・・
「何ですか英二先輩?」
満面の笑顔で抱きついてくる。
「最近どうよ?」
「別にいつも通りっスよ。英二先輩は調子よさそうですね」
「あっ!おチビにもわかる〜〜そうなんだよね〜〜」
ハァ・・・わかるって・・・バレバレじゃん・・・
「大石副部長っスよね・・確かとうとう折れて英二先輩に好きだって言ったとか・・」
「そうなんだよ〜!愛のパワーだよ!これで青学の全国優勝は間違いなしだ!」
何言ってんだか・・・でもこの人の場合気持ちの乗り具合でかなり勝敗が左右されるから
うまくいっているならそれに越したことは無いけど・・・
「まぁ愛のパワーはともかく俺が居れば優勝は間違いないっスけどね」
「あ〜!おチビ生意気〜〜!!ラブラブパワーは偉大なんだぞ!」
ラブラブパワーねぇ・・・どうでもいいけど・・・
「それより・・少し離れて貰っていいですか?向こうですごく睨んでる人がいてるんですけど・・」
怖いよ副部長・・離れろって・・眼が訴えてる・・
「あっいいのいいのワザとやってるんだから・・たまには刺激も必要だろ!それよりおチビもさ〜彼氏作ったらいいのに」
ワザとって・・副部長も大変だな・・っていうか・・・ちょっと待て・・・
「何で彼氏なんスか?それって男相手って事っスよね?」
「手塚なんてどう?おチビ結構好きでしょ?」
人の話聞いてないし・・・
「別に部長は部長っスよ」
「あっ桃って手もあるか!」
だから人の話聞けって・・・何考えてんだこの人・・あっこのにやけ顔は・・
「ああっ!!ひょっとして英二先輩自分の仲間増やそうとしてません?」
「あっバレちゃった?さすがおチビは勘がいいね〜!」
「勘がいいって・・・そもそも何で俺なんっスか?」
ハァ〜疲れる・・・
「だってさ〜おチビって俺と同じ匂いがする!」
何笑顔で断言してんだよ!!
「同じ匂いって・・・何ですかそれ?言っときますけど俺ノーマルですから」
「何言ってんの俺だってノーマルじゃんか!」
イヤ・・あんたは違うだろ・・・
「だから!あんた・・イヤ・・英二先輩は大石副部長と付き合ってるじゃないですか!」
「そうだよ〜付き合ってるよ。だけどそれはたまたま大石が男だっただけで、大石が女でも俺好きになってるし!っていうか大石じゃないとダメって事!」
それってノーマルになんのかなぁ・・・
「まぁどうでもいいっスけど・・もう帰っていいっスか?俺この後行きたいとこあるんスよね・・・」
「あっあれ海堂じゃん!お〜い海堂!ちょっとこっちこいよ!」
だから・・・何勝手に呼んでんだよ!!俺の発言無視すんなよ!!
「なんスか菊丸先輩?」
海堂先輩も来なくていいよ・・・
「海堂さぁ〜最近乾とどう?うまくいってる?」
「な・・・何言い出すんっスか!!」
顔赤くなってるし・・・
「あっ聞くまでもないか!乾が海堂はカワイイってみんなに言いふらしてるもんな!」
「そんな事言ってるんっスか!あの人は!」
話に乗っちゃてるし・・・海堂先輩もまだまだだね・・・
「そうそう言ってるよ!それよりさぁ〜海堂にも聞きたいんだけど、おチビには手塚がいいと思う?それとも桃がいいかな?」
まだその話続いてたのかよ!
「えっ越前お前・・・そうなのか?」
何海堂先輩も驚いてるんだよ!そんなわけないじゃん!
「違いますよ!英二先輩が勝手にくっつけようとしてるんっスよ!何か言ってやって下さいよ海堂先輩!」
「ああっそうか・・菊丸先輩無理矢理はダメですよ!こういうのは本人達の気持ちが大切っスから」
「ちぇ〜海堂わかってないなぁ〜おチビはまだ自分の気持ちに気付いてないだけなの!」
「そっそうなのか越前?」
「だから違いますって・・・」
だれかこの2人止めてくれないかな・・・こんなので本当に全国大丈夫なのか?
「よし!じゃあこうしよう!今からおチビの恋愛相談会という事でみんなでカラオケしながら話しようぜ!俺今から大石呼んで来るから、
海堂も乾呼んでこいよ!じゃあおチビそういう事だから!校門前で集合な!逃げんなよ!海堂も急げよ!じゃあ後で!」
「うそですよね・・海堂先輩・・・」
「越前・・・諦めろ・・・」
・・・・あっ悪夢だ・・・・
END
リョーマってツッコミ上手だなぁ〜と思ったら出来てました。でも私生活は反対ですよ・・・ってピンときた人!そういう事です。