Map Tracer(マップトレーサ)

 

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最近こっちでマップトレーサーを販売しています。よろしく→→→→KスペHP

構想1年、製作日数約1ヶ月!ついに作ってしまいました。
いやーうれしいっす。楽しいっす。ちゃんと動作した瞬間は最高の気分ですね〜。

きっかけはやはりROMチューンをし始めたからですね。
ECUがROMデータの何処を読んでいるのか想像だけではダメだと思ったのがきっかけです。
それから約1年(さぼっていた期間が長いけど…)かかりました。
初めは、ECUの拡張ポート(追加基盤を配線する端子
)の内容を解明してやろうと必死でしたが、時間ばかりが過ぎ情報が全然足らずダメでした。
やはり個人の非力さでしょうか?
一応、わかったところまでをまとめておきますので、それ以上ご存知の方はこっそり教えてあげてくださいね。(っていうかお願い〜!)
で、その方法では、一向に進行しないのでROMにROMプローブを追加して、そこからアドレスを引っ張る事にしました。
これはこれで結構大変。   
だって、一般的に売られているROMプローブはROMの変わりに使用する物ですから、ROMの配線にパラレルに配線されているものなんて無かったんです。
なかったら作るしかないでしょう。
まあ、そんなこんなで作ってしまいました。
マップトレーサについての説明はしませんが、必要であればメールでも下さいね。

 

< 目 次 >
1. ECU拡張ポート(40pin)の内訳(未完成)
2. 作成したマップトレーサの回路図面
3. 製作した回路
4. 完成状態
5. 動作状況
6. 今後の予定…

ここに書いてあるものはS14k’s前期(SR20DET)について書いてあります。だから他のECUについては全くわかりませんのであしからず。(そーいえば、S14k’s前期の追加基盤はレガシーのどれかと共通だったような…)
それと、当然ですが、これらの内容においていかなる問題が発生しても、私は責任を持ちませんので、ご認識を。


1.ECU拡張ポート(40pin)の内訳(未完成)

ECUの外部配線と反対側に付いている40pinのポートの内容についてですが、追加基盤のTopViewにてかってに番号振って内容書きます。
なんとなくわかっている内容もあるのですが、いまいち納得いかないので(?)にしておきます。

pin番号 内 容 pin番号 内 容
奇数D3 or A10 40 VCC
奇数D2 or A9 39 奇数D4 or A11
奇数D1 or A8 38 奇数D5 or A12
奇数D0 or A7 37 奇数D6 or A13
A6 36 奇数D7 or A14
A5 35 偶数D7
A4 34 偶数D6
A3 33 偶数D5
A2 32 偶数D4
10 A1 31 偶数D3
11 A0 30 偶数D2
12 N.C. 29 偶数D1
13 N.C. 28 偶数D0
14 N.C. 27
15 N.C. 26 N.C.
16 N.C. 25
17 N.C. 24
18 N.C. 23
19 N.C. 22 GND
20 N.C. 21 GND

S14のROMは64kbytesのデータを使用しますが、27C256が2個を使用するので、データを奇数・偶数読みします。
上記の表に記載してある奇数D0〜D7とか偶数D0〜D7というのは、そういう事です。
アドレスの上位8ビットはアドレスラッチというものみたいですね〜。”?”の部分に秘密がありそうです。
この辺りは後日じっくりと…

 

2.作成したマップトレーサの回路図面

ここから実際につくったものを紹介します。
とりあえず、回路図です。(jpg形式272kb
この回路は水魚堂オンラインさんのBSchを使わせていただいています。
このCAD図はこちらに置いておきます。(CE2ファイル及び、LIBファイル;lzh形式 6kb
できてしまえば、そう複雑では無いのですが、LED表示部の配線の量が多い事。
あと、もともと&h0000〜&hFFFF番地まであるアドレスデータを奇数・偶数の2つに分けて&h0000〜&h7FFF番地のROMを2つ使用している事に注意してください。要はROMに指定するアドレスは1/2されているという事です。
それに、欲しいIC売ってなかったりしたので、参考程度に見てください。
とりあえず、各部を説明してみます。

<ROM付近部>
ROM(27C256)のアドレス部とOE(CEでもよいと思います)信号を取り出します。ただそれだけ…
あと、電圧レベルをあわせる為に、GNDを共通にしています。
はじめは、ROM部の電源はECUから供給されてますし、追加するデコード部およびLED部は新たにレギュレター(7805)の電源にて供給する為に、できるだけ電気的に分離したかったので、ROMからバッファを介してコネクタに配線するつもりでしたが、めんどくさくなってプルアップで対処する事にしました。
私は追加基盤だけECUから取り出して40cmほど引き伸ばしているので、さらにROMプローブにて引き伸ばす事になるので、プルアップは必要みたいですね。

<デコード部>
デコードするアドレスが

ハイオク燃調Map: &hE100〜&hE1FF
ハイオク点火Map: &hED00〜&hEDFF
レギュラー燃調Map: &hEE00〜&hEEFF
レギュラー点火Map: &hE800〜&hE8FF

などとありますが、頭4bitsがEなのでついでにVqMapもデコードしておきました。
(VqMap: &hE700〜&hE77F)
上位4ビット(A11〜A14)をアドレスでコードして、A7〜A10を4to16デコードしてます。要は目的の信号の時だけONする信号を作っているわけですね。
その信号を反転してラッチ信号に使用しているって事です。
7474を3回路使用していますが、これは4514の出力反転型(4515)が手に入らなかったので、しかたなく回り道をしました。
LED表示にPNPとNPNを使用しているので、アノード側(PNP側)は出力反転型の4to16デコーダ(74154)を使用してます。
カソード側は正論理出力の4to16デコーダ(4514)を使用してNPNのTr.を駆動しています。

<LED表示部>

このLEDは16×16のドットマトリックスになっています。しかも赤・緑の2色表示を買ったので楽しさ倍増!!
だって、2色という事は3色以上はだせるでしょ?!
ということで、カソードコモンなので、カソード側に赤用と緑用の抵抗を付けて黄色に見えるようにしてみました。(実際はオレンジに近いけど)
回転が上がると色が変わってゆく…なかなかいい感じです。
後々色の変わるラインを変更できるように、ジャンパーを設けています。(ちょっと凝り過ぎ…)
でも、この2色LEDマトリクスは秋月とかでも¥3、000くらいしますが、大阪の某日本橋で買うと¥980でした。(おそるべしデ●ット)

車のインテリアの一つとなるので、デザイン的にもコンパクトに仕上げたくて、LED表部だけダッシュボードの上に載せる事にしました。
だから、Tr.の所でコネクタ接続しています。
かなり、ぎちぎちに詰め込んでいます。
凝り過ぎると配線量が増えますね…(^_^;)



3.製作した回路

ROMプローブ

Top View

Bottom View



ROMプローブ(追加基盤装着状態)

Top View

Side View


デコード部

Top View(↑クリックするとBottom View)


LED表示部 (画像クリックでBottom View)

Top View(npnカソード側)

Top View(pnpアノード側)


2color 16×16 LED MATRIX

Top View

Bottom View


表示部全体画像

 

4.完成状態

MapTracer動作状態(ちょっと合成)です。

80×120のBOXに入れてみました。うんうん。いい感じ。

 

5.動作状況

インプレ…

はっきし言って、めっちゃおもしろい。
まず、ハイオクの燃調MAPですが、すべて横軸がエアフロ電圧に関係しているので、アクセルに敏感に反応してLEDが動作します。
イメージ的なもの作ってみました。だいたいこんな感じです。

2速全開で、5000rpmまで引っ張って、アクセルOFFしてから後はエンジンブレーキで速度を落とすとこんな感じになります。
※後でわかりましたが、このMAPの動きは純正データではありません。純正データだと、アクセルOFFした時に一番左に張付かず、左から一つ空けた位の所で回転が下がってゆきますね。これは、テストしたROMデータがTP格子を変更していたからです。純正データだともっと動きが鈍かったですね。


次にハイオクの点火MAPですが、これはアクセルOFFの状態ではデータは読みに行かないようです。アクセルを踏んだ時だけLED表示が動き、アクセルOFFで最後に読みに行ったアドレスでラッチされています。
これは、この止まっているアドレスをずっと読んでいるのではなくて、デコード部で次のアドレスを読みに来るまで前のデータをラッチする論理回路を組んでいるので、そのような動作をします。

あと、vqMAPですが、アクセル開度に応じてビンビン反応しますが、おもしろい事にアクセルOFFした時にはエアーの吹き返しでエアフロ電圧が乱れるようで、エアクリの”ホトトトト…”っていう音(バックタービン音?)がおさまるまで、安定しません。(びよよよ〜んって感じ)
見ているだけでおもしろいですね。

とにかく、とにかく百聞は一件にしかず…
実際に見てみるのが一番ですね。

 

2002.10.20.UpDate

各所からの要望(?)に答えてマップトレーサーの動画をアップしちゃいます。
見てちょ。

    動画その1:空ぶかしでマップを読む様子です。(AVIファイル 1.56 MB)
    動画その2:タコメータとマップトレーサーです。(
AVIファイル 1.25 MB)


QickTimeか、Windows Media PlayerのVer.8以降で見れると思います。

 

6.今後の予定…

今回は、とりあえずという事で、論理回路にて作成しましたが、いろいろと手を加えて自由度を広げたいので、以下の構想をねっています。
途中から、かなり夢が入ってるけど…

い)

デコード部をpicまはたAVR化する。(これによって、メモリー機能や、残像効果、見たいアドレスのデコードが可能、各種設定をGUI化、ROMのICE化(これは、かなり無理がある…)、などなど)

ろ) 省配線検討(レシーバICとか使ってかな…)
は) コンサルト信号を用いたデータ解析(マップトレーサが副になってきてる…)
に) Gセンサ(加速度センサ)を付加して、X軸Y軸にかかるGを2次元表示!

ほ)

欲しい人に安価で提供 (^_^;)



  こんなところでしょうか…(欲張りすぎ (^_^;))