2005.03.19〜20 焼山北面台地から火打山スキー


報告;柴門さん

去年、焼山北面台地の写真を見たとき、本当に感動した。
こんなに素晴らしいところを、自分の目で見てみたいと思ったが、まさかこんなに早くそのチャンスがあるなんて思ってもみなかった。
傷めていた膝も少しは良くなってきて、もつかなあと思いつつ、付録に加えてもらえる事になったのだった。

【山行名称】 焼山北面から火打山
【日程】 期間:2005年3月19〜20日 (出発は3/18)
【地図】 1/25000地形図  湯川内、妙高山
【山行形態】 山スキー
【メンバー】 パルプ、HiO、薫、ごましお、アウタースキー、伊能、柴門 (敬称略)

北面台地までなら、問題なく行けますよ・・・なんて聞きながらその気になったものの、想像以上の悪戦苦闘、またまた同行の皆さんにお世話になりっぱなしでした。でも素晴らしい景色の中に浸りきれて、ゆったりした時間が過ごせて、本当に幸せでした。\(~o~)/。

3月18日夜、茨木インター出発、途中のサービスエリアで宴会となった。明日は早く着きすぎてもすることが無いし、ゆっくり出発しようと言う話だったのに、なぜか朝になると、早起き一番鶏の伊能さんに無理やり起こされてしまったのだった。みんなの「もっと寝ていたい」コールは、非情にも聞き届けられず登山口へ車を走らせた。

ちょうど雪も降り始めて、パッキング中のザックの中に、雪が降り込む。7時45分過ぎ出発。林道をどんどん歩いていくと、どんどん急坂になってきた。やはり久しぶりの荷物が重い。傷めた右の膝が、ミシミシと音がする。やばい・・・何とか上までもって欲しいなあ・・・と祈るような気持ち。テント泊山スキーは尾瀬が初めてだったが、あれはほとんど春だった。今回どれほど寒いのか見当もつかなくて、荷物が膨らみすぎた。しかし、何を減らせばよかったのか・・・・ぶつぶつ、考えながら雪面だけを見て登る。と、ほどなく怖そうなところへ来た。ええーっ!こ、こんなの聞いてなかったよ。えらく怖い斜面じゃないの・・・・と、荷物に振られないように恐る恐る渡る。その後も何度か同じような斜面を渡った。何とか危険地帯を通過。あとは、気持ちよいなだらか斜面。

周りの景色に見とれて「すばらしい!すばらしい!」と歩いていたら、何も無いところで、ぼてっと転んだ。仰向けに裏返しの亀ごけだ。そばにいた薫さんに、助けてもらうがなかなか起き上がれなくて消耗した。このとき、たまたま側にいた不運な薫さんに最後までお付き合いいただくことになってしまった。薫さん、まことにごめんなさい・・・。

それにしても、美しい・・・。去年とはまるで雪の量が違うのだそうだ。最後の一登りの前に大休止して、皆「それっ」とばかりに登って行ってしまった。と思ったら、最後のところで、板をはずしたり、担いだりして、なんだか大変そう。登れるのかなあ・・・。見た目は行けそうに見えたが、実際そこに行くとなかなかたいそうな斜面。薫さんに命綱をつけてもらうことになった。必殺「犬の散歩」。精神的に楽になって、始めは調子よく行ってたのだが、やはり最後の所の切り返しは厳しかった。木の幹のところを乗り越えられない。仕方なく、薫さんに一人で行ってもらい、私は歩きで登ることにした。板とストックを持って、少し登ったら雪がどんどん深くなって、足の付け根まで、ズボズボ埋まってしまう。右足を抜こうとすると、左足が埋まり、左を抜こうとすると右が埋まる。何度繰り返しても解決しない。焦った。何とかしないと、このままじゃ、夕方までかかっても、出られないかも・・・・。と、怖い想像をしてしまった。「薫さーん」と叫んでみたけど、上に上がってしまったらしく聞こえないらしい。落ち着かなくちゃ・・・・。足跡をよく見ると、どうやらツボ足先行者も、ここでスキーを履いたらしい。この急斜面でもう一度板を履くのは至難の業。それに、足が抜けなければスキーは履けない。でもそれ以外に脱出方法はなさそうだ。

ようやく膝から板の上に這い上がって、スキーが流れないように気をつけながら、履くことができた。やった、立てた・・・。が、まだ最後の切り返しがある。これは今まで経験した最大傾斜かもしれない。背中のザックが怖い。落ち着いて、慎重に慎重にと、何度もバランスを確かめながら体重を移動する。が、神経集中したせいか、思ったよりすんなり成功した。ホッとして登り始めたら、薫さんが、上から顔を覗かせた。「遅いなあと思って・・・」とか。もっと早く現れて欲しかったなあ。一人で苦労してたんですよ。でも、なんとか、窮地を脱することができた。

難関を越えて、へとへとで一休み。それから皆さんの後を追う。すぐに広いところへ出た。
写真と同じだあ。今日の行程はこれまで。何とか,膝の具合も悪化せずたどりつけて、ほっとした。

テントがすでに張られていて、豪華トイレが出来上がっていた。夕食の前に、アウタースキーさんが雪洞を掘られた。犬小屋のような、防空壕のような、狸の穴のような、なかなか快適そうな洞だ。それを見て、伊能さん、薫さんも並んで掘る。3人とも夜は雪洞で寝たそうでテントよりも温かいかもしれないということだった。テントはとにかく寒かった。顔が冷たくて寝られないので、シュラフの中に埋もれてやっとのことで寝た。

寒くていつ寝たのかわからないままに朝になった。星が綺麗というので、テントから覗く。
ほんと、すごい!満天の星だ。外に出てじっくり眺めるためにトイレに行ってみる。皆さんは早朝の暗いうちから火打山行きの準備をして、いざ出発。「いってらっしゃい。無事に帰ってくださいね。」と見送ったあと、なんとテントの中の温度が急速に下がって水タンクが凍ってしまった。人の体温も馬鹿にならないものなのだ・・・。何でも初めての経験で驚くことばかりだ。あまりの寒さに耐え切れず、もう一度シュラフに潜り込む。
やがて朝日が当たり初めて、ようやく外に出ることが出来た。私はのんびりと焼山に向けて出発した。皆さんはどこまで行ったやらと、火打山を眺めながら登る。大斜面にジグザグのトレースが見えて、みんなが張り付いているのが見えた。写真を撮る。お天気は最高。すばらしい景色が広がる。今ここに、こうしているのが不思議だ。
20M歩いては感動し、また20M歩いて感動する。それを繰り返しながら登ってふと後ろを振り返ると、海がすぐそこにあった。こんなに海の近くだったとは思っていなかった。焼山の気持ちよさそうな斜面まで登り、そこでのんびりすることにした。360度、どこを見てもすばらしい景色だ。山と海を眺めながら、おやつを食べる。
純白の雪と、真っ青の空と海。いつまで見ていても飽きない。


風が出てきたので,そろそろ降りようかと仕度をしていると、火打山から皆さんが次々滑って下りているのが見えた。では私も、と滑り始めたが真新しい斜面はこの上ない快感だ。振り返るとちゃんと蛇道ができていた。フカフカ快適斜面と、ガリガリ凍結斜面が交互に出てきて、あちこち好きなように滑りテントに到着した。ああ、楽しかった・・・・。満足、満足。

家主が留守の間に、トイレが勝手に使われていて、なんとそのままだった。
使うのはいいけど、せめて雪ぐらい掛けて欲しいなあ・・・・。

テン場でゆっくりしていると、皆さんも次々到着して帰り支度をした。
帰りの急斜面が心配で落ち着かない。が、帰らねばならない。
いきなりの急斜面はギブアップ。尻セードで降りるはめに。
アウターさんが、ザックが振られてるから交換してあげようと言ってくださったが、誘惑に負けそうになったものの、やはりこれに慣れなければいつまでたってもできるようにならないと、やせ我慢することにした。
そのせいで,ずいぶん時間がかかってしまって皆さんをお待たせした。
次々斜面が出てきて、後ろから伊能さんが「行け!」と叫ぶけどそう簡単に行けるものではない。
無我夢中で、何がどうなったか記憶が吹っ飛んでしまったが、あとで写真を見たら、亀ごけ、蛙ごけ、立ち往生と、証拠写真がいっぱい出ていた。何度救出していただいたことか。伊能さんに「場数ですから.」と言われた。場数で解決できるなら、まだ望みがあるのだろうか・・・。皆さんにいろいろアドバイスも頂いたが、理解はできても実行できない。ゲレンデでもっと練習する時間を取らなくてはと、じみじみ反省。

立山、尾瀬に続いて今年もまた素晴らしい思い出が増えました。こんな私でも、思い出を少しづつ増やせて本当に感謝しています。
皆さん,本当に有難うございました。

後編火打山アタック隊報告へつづく


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