豆知識「ダブルベース」について

今回はソフトボール特有ともいえます「ダブルベース」について情報提供、お勉強したいと思います。

「ダブルベース」とは一塁守備者と打者走者との接触などの危険防止のため用いられるベースです。 

豆知識⇒ソフトボールは塁間が短いため(18.29m)、一塁でのクロスプレーが多く、守備者と打者走者の接触が起こりやすく、衝突により大ケガをすることなどもあった。

’87年のISFルール委員会で、カナダから一塁での接触プレイによる事故防止を目的として「セーフティーベース」の名称で一塁にダブルベースを置くルールが提案され、可決された。’94年の第8回世界選手権から使用され、1997年からJSAルールにも採用され、現在に至っているそうです。

 

その大きさは通常ベース(2および3塁ベース)の2枚分に相当し、布製またはゴム製か適当な物質で作られたものであり、色は白色とオレンジ色で構成されています。

ベースの置き方は白色部分をフェア領域(ベース端をファルウ領域端に合わせる)にオレンジ色部分をファウル領域に固定します。

さて、このベースの取り扱いですが...

(1)打球が白ベースに触れたときはフェアボール、オレンジベースのみに触れたときはファウルボールである。(別途「フェアボール」の判定による)

 

(2)打球が内野に打たれたとき、外野に打たれたとき、または第3ストライクの落球(いわゆる振り逃げ)で一塁に走ったときに一塁でプレイが行われた場合は、打者走者はオレンジベースに触れなければならない。

この場合はオレンジベースに触れなかったときは、一塁に触塁したとはみなされず、打者走者が白色ベースに戻る前に守備側にアピールされればアウトになる。(一塁を空過したことになる)

解釈⇒打者走者が一塁に走りこんだときには必ず「オレンジベースに触塁しなければならない」ため「白色ベースに触塁した場合は触塁とみなされない」ということ。

ただし、下記の(4)項の「特例」および(5)項がありますので注意してください。

 

(3)(打者走者が)一塁のオレンジベースを走り越したのちの打者走者は白色ベースに帰塁しなければならない。

解釈⇒「オレンジベース」に帰塁して守備者にタッチされれば「アウト」となる。

走者が「オレンジベース」離塁した場合は、「アウト」なる。

 

(4)守備側のプレイヤーは、常に白色ベースを使用しなければならない。

「特例」:一塁側のファウル領域からプレイが行われたときは、打者走者・守備者ともに、オレンジベース・白色ベースのどちらを使用してもよい。

解釈⇒例えば捕手が第3ストライクの落球(いわゆる振り逃げ)、後逸し一塁側ファアル領域にボールが転がり打者走者が一塁に走ったときに一塁でプレイが行われた場合は、守備者の送球と打者走者の交錯を防止するため「特例」を適用する。

 

(5)一塁でプレイが行われないときは、打者走者はどちらのベースに触塁しても良い。

 

(6)打者走者が安打で一塁を回り二塁をうかがったのちに帰塁するのは白色ベースである。

 

(7)ピックオフプレイ(牽制球で帰塁)が行われたときは、一塁走者は白色ベースに戻らなければならない。

 

(8)いったん白色ベースに帰塁した一塁走者がそののち、オレンジベースのみに触れているときに...

・触球されたり

・投球時にオレンジベースからスタートした場合は走者はアウトになる。

解釈⇒離塁不正によるアウトである。

 

だいたいお分かりになりましたでしょうか?

意外と何気なく「踏んづけて」いますが、ベース一つにしても結構決まり事

や豆知識が詰まっていますね。

プレイ中に恐れ恐れ「踏む」ことはないでしょうが1塁ベースを「踏んだ」

時にちょっとでも思い出してもらえればと思います。

だいたいこんな感じで進めていきたいと思っております。

第2回は「ファウルボール」と「フェアボール」についてお勉強しましょう。

作成 H16.6.25 

REV2 H16.12.25