平成18年3月21日息子の卒業式に行ってきました。
海上自衛隊幹部候補生学校は広島県江田島市の広大な敷地に第一術科学校と併設されています。
明治中期に建てられた赤レンガの幹部候補生学校を始め旧海軍兵学校の面影をそのままに、歴史あ
る建物が多く観光ポイントにもなっているようです。
参考:広島の建築 arch-hiroshima https://arch-hiroshima.info/arch/hiroshima/jmsdf_school.html
左:正面玄関
下:卒業式が行われた大講堂
中庭に面したローカ、アーチが洒落ている
このローカに小教室の入口が並んでいる
春休みで学生の姿はありませんでしたが、静かな空気の中に伝統の重みを感じました
このローカのショットはかなり気に入ってます
中庭にはローカに面して「同期の桜」に歌われた
桜の木が一本ありました
兵学校時代に植えられたそうです
さて、卒業式は海上幕僚長の出迎えから始まります
右から卒業生、儀仗隊、音楽隊の順に玄関前に整列
何度も携帯の電源を切るように言われ、ピリピリした空気が流れます
幕僚長到着後、栄誉礼→
大講堂に移動して卒業証書授与
厳粛に、整然と行われました↓
待機している2番目が息子
海上幕僚長 訓示 ↓
学校長 式辞 ↓
式後、食堂で1時間ほど午餐会がありました
その後国内の練習航海に出発する卒業生を見送ります
列席者が見守る中、卒業生は校舎から桟橋まで一列になって敬礼しながら行進しました
先頭を歩くのが息子です(以下の2枚の画像は海上自衛隊のHPから借用しました)
なかなかキマッています
沖に停泊している練習船や護衛艦までボートに分乗整列して出発します
「帽振れ!」の号令で一斉に帽子を振りながら
出発しました
だんだんと遠ざかっていきます
もう5年間も離れて暮らしていますが
この見送りは「本当に巣立っていくんだな、
遠くに行ってしまうんだな」と感じました
本人は後日そろそろ転職を考えるなどと
ふざけたことをメールで送ってきましたが
「転職じゃなくて天職だと思え!」と
返信しました、どうなることやら?
卒業生先輩による祝賀飛行
息子が乗っているのは護衛艦「あまぎり」
乗組員は船上に整列して帽子を振っていました
3隻の船は隊列を組んで出発していきました
見えなくなるまで見送りました
おわり
(雑感)
学生会館の入口近くのローカには紐で升目を付けた
大きな鏡がありました。
毎朝、容儀点検といって服装の点検があるとか、この
鏡でしっかりと自己点検するんでしょう
海幹校には海軍兵学校時代からの教えとして
「五省(ごせい)」というのがあって次のようなもの。
一、至誠に悖(もと)る勿(なか)りしか(誠意に欠けた事はなかったか)
一、言行に恥づる勿りしか(恥ずかしい言動はなかったか)
一、気力に缺くる勿りしか(意気込みは充分だったか)
一、努力に憾(うら)み勿りしか(最善を尽くしたか)
一、不精に亘る勿りしか(怠けなかったか―を己に問え)
五省は昭和7年、当時の海軍兵学校長 松下元少将が創始したものと
いわれている。海上自衛隊幹部候補生学校でも海軍時代の伝統を受け継ぎ、
学生たちは兵学校時代と変わらぬスタイルで毎晩自習終了後、五省により
自分を顧みて、日々の修養に励んでいるらしい
息子はいつも「時間がない、時間がない」と言っていました
まぁ平均的な大学生と比べて何倍もの密度の5年間を過ごしたのだと
褒めてやりたい気がします
遊ぶ時間は全くなかったようで可哀想な気もしますが
これから先この経験が大いに生かされることを祈ります
海上自衛隊幹部候補生学校HP
https://www.mod.go.jp/msdf/mocs/mocs/
もう一つの卒業式
平成17年3月防衛大学校卒業式のページ
http://www.eonet.ne.jp/~k-fam/graduate/
(参考)
防衛大学校HP
https://www.mod.go.jp/nda/
海上自衛隊HP
https://www.mod.go.jp/msdf/
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