DDS VFO

アナデバのDDS IC  AD9834 を使用

DDS VFO の実験 その2


1.DDS IC AD9834 を使用したDDS VFO の実験

DDS VFO の実験 その1では、秋月のDDSキットを低クロックで駆動して省電力で動作させる実験を行いました。

今回は、さらに省電力を狙うため、アナログデバイセズ社のDDS IC AD9834BRU を使用したDDS VFO の実験を行いましたので、報告します。

AD9834BRU は、20ピンのSSOPパッケージで非常に小型のものです。
このIC は、リファレンスクロック max 50MHz 分解能28ビットのDDS で、消費電流が typ 5.8mA と非常に省電力で動作するICです。
そのため、QRPトランシーバのVFOに最適なデバイスだと思います。実際、エレクラフト社のQRPトランシーバKX1などに使用され、非常に省電流で動作するDDSトランシーバが提供されています。

 アナログデバイセズ社のDDS IC AD9834BRU


実験回路を下に示します。



DDS IC AD9834 を使用したDDS VFO の回路図




回路の消費電流は、23mA となりました。
また、回路中のAD9834と25MHz CXO の合計の消費電流は、11mA となりました。秋月のDDSユニットの消費電流は、クロック67MHzで120mA(DDS VFOの実験その1参照)ですから、1/10以下の省電流とすることが出来ました。

電流の内訳は、

AD9834 6 mA
25MHz CXO 5 mA
PIC16F873 9 mA
LCD 3 mA
合計 23 mA


 自作の144MHzトランシーバを使用して実験中のAD9834 DDS基板



AD9834のリファレンスクロックに使用したCXO(クリスタルオッシレータ)は、秋月で売っている表面実装タイプの小型のもので、C-MOSなので低消費電流で動作します。
また、値段も2個1パッケージで@100と、非常に低価格で購入できます。

 秋月の25MHz 表面実装タイプC-MOS CXO



AD9834BRUからの出力の取り出し方ですが、回路図のようにLPFを使用して取り出しています。
BPFでも実験してみましたが、LPFと比べてほとんど波形に差が有りませんでした。回路図のように3段程度の定K π型LPFでも充分なようです。
なお、LPFは、通過帯域 7MHz のものでインピーダンス560Ωカットオフ約10MHz で設計しています。他の周波数で使用する場合、周波数に応じてこのLPFを設計し直す必要があります。

 AD9834 19ピン(I OUT)の波形 ( at 7MHz 100mV/div )


 定K π型3段 LPF の出力波形 ( at 7MHz 100mV/div )



AD9834BRU は、シュリンクタイプのSOPで、我々アマチュアが使用するにはチョッと使いづらいのですが、私はDIP変換基板を使って実験を行いました。
DIP変換基板は、サンハヤトなどからも発売されているようですが、私は、(株)ダイセン電子工業 で購入した1枚で5ピース割り取りとなっている基板(1枚@550)を使用しています。
この基板は、裏表で違うピッチのICに対応しており、使い勝手の良い基板です。

 ダイセン電子工業のDIP変換基板 D020 (表側SSOP0.65mmピッチ対応)


 ダイセン電子工業のDIP変換基板 D020 (裏側SOP1.27mmピッチ対応)





AD9834のDIP変換基板への半田付け方法

表面実装タイプのICの半田付けに関して時々、「極細の半田コテを使用して1ピン1ピン慎重に半田付けしました」、などの話を耳にしますが、相当目が良くて、手先が器用でないと作業が難しいと思います。そこで、比較的簡単で、少々老眼が来ていても半田付け可能な方法を紹介します。


(1)DIP変換基板の上にICを置いて、ICのピンがランドの上にキッチリ乗るようにしてから、ICの一番端のピン(写真では20ピン)だけ半田付けします。
 
半田付け後、ズレがあれば半田コテを当てて半田を溶かしながら位置を修正します。


(2)位置が決まったら、さらに対角のピン( 10ピン) も半田付けします。



(3)さらに念のため、4隅とも半田付けしておきます。



(4)全てのピンに半田を思い切って景気良く、ドバッと流し込みます。



(5)流し込んだ半田を再び半田コテで溶かしながらコテ先で流すように取り除きます。(溶けた半田がコテ先に、くっ付いて来るような感じで取ることが出来ます。)
 ただし、この方法では、写真のように少しだけ半田が残ります。


(6)残った半田を半田吸い取り線で吸い取ります。



(7)半田付け終了した基板
 半田ブリッヂが無いかをルーペなどを使ってチェックします。
                                                 半田ブリッヂがあれば、もう一度半田をドバッと流し込んでやり直します。

(8)ヘッダピンを半田付けして完了



2.DDS制御ソフトウェア

今回のソフトウェアの仕様は、DDS VFO の実験 その1 と同じなので、詳細はそちらを参照下さい。
ソフトウェアのバージョンは、 DDS Ver G0.0 を使用します。
Ver G0.0は、初期 OFFSET ADJ 値 0、出力周波数7MHz に設定してあります。

なお、周波数の精度ですが、データビット長の関係で完全な誤差補正が出来ず、出力に約+240PPMの周波数誤差が生じます。
(例えばLCD表示7MHzのときに7.0017MHzが出力されます。)
ただし、この誤差は周波数OFFSET ADJ機能を使って補正することが出来ます。( OFFSET+1.7kHz とすれば、誤差をキャンセル出来ます。)


3.ソフトウェアのダウンロード

ソフトウェアは、以下のページからダウンロードすることが出来ます。

ソフトウェアダウンロードのページ